プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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宇宙開発事業団における衛星測位技術開発の取り組みについて

平成14年10月2日

宇宙開発事業団

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

(1)衛星測位基盤技術開発の流れ



(2)準天頂衛星を利用する高精度測位実験システムの構想

 
ETS-VIII測位実験システム
準天頂衛星を利用した高精度測位実験システム
目的 ・衛星測位システムの基盤技術を習得 ・衛星測位システム基盤技術の高度化
・準天頂衛星によるGPS補完・補強システム実用化に必要な技術開発及び軌道上実証
GPS補完 ・静止軌道からのGPS補完基礎実験(GPSと異なる周波数帯を利用) ・GPS近代化への対応(コード、周波数完全互換)
・準天頂軌道からのGPS補完の実証
GPS補強 ・DGPS補正、インテグリティ監視の基礎実験(オフラインによる評価) ・DGPS補正、VRS-RTK補正情報等の実証実験(実験ユーザへの補正情報提供)
・インテグリティ実証実験
高精度軌道決定技術
衛星群時刻管理技術
・測位信号による測距
 -軌道決定精度、30m、
 -時刻誤差 10ns
・校正用レーザー測距
・Sバンド双方向通信時刻比較*

・測位信号による測距
 -軌道決定精度、数m(想定)
 -時刻誤差 1ns(想定)
・校正用レーザー測距
・双方向通信時刻比較 *

搭載原子時計 ・セシウム原子時計(米国製) を搭載 ・国産水素メーザー原子時計*等を搭載
備考

GPS補完・補強の実用システムとしてMTSATに搭載されるMSASがある。
 ・現行GPSのL1バンドと互換
 ・静止軌道からのGPS補完・補強
 ・DGPS補正(水平16m、垂直方向4〜6m)
 ・インテグリティ(1×10-7/h、警告時間6秒)
 ・原子時計は非搭載(地上からの測位信号を中継)

*CRL担当