実験用中継放送衛星「ゆり」

運用終了

プロジェクト概要


プリント

実験用中継衛星「ゆり」(BS)は、個別受信を目標とする直接放送衛星システムのための実験衛星で、各種の放送実験が行われました。
「ゆり2号」(BS-2)は、衛星放送によってテレビ難視聴地域の解消をはかると同時に、将来の放送衛星に関する技術の開発に用いられました。
「ゆり3号」(BS-3)は、BS-2の放送サービスを継続するとともに、増大かつ多様化する放送需要に対応するための、より高度な放送衛星に関する技術の開発などを目的として打ち上げられ、ハイビジョンの試験放送等に利用されました。
BS-2aは1989年4月、BS-2bは1991年10月24日に全ての運用を終了しました。BS-3aは1998年4月20日、BS-3bは同年12月1日をもって定常運用を終了しましたが、その放送サービスはBSAT-1aに引き継がれています。



主要諸元

ゆり(BS)
国際標識番号 1978-039A
打ち上げ日時 1978(昭和53)年4月8日 7:01(JST)
打ち上げロケット デルタ2914型ロケット(アメリカ)
打ち上げ場所 ケネディ宇宙センター
形状 約130cm×130cm×300cm
展開型太陽電池パドルを有する箱形
質量 約350kg(静止軌道上初期)
軌道 静止衛星軌道(東経110度)
軌道高度 約36,000km
軌道傾斜角 0度
軌道周期 約24時間
姿勢制御方式 三軸姿勢制御方式(ゼロモーメンタム)

ゆり2号a(BS-2a)、ゆり2号b(BS-2b)
ゆり2号a
(BS-2a)
国際標識番号 1984-005A
打ち上げ日時 1984(昭和59)年1月23日 16:58
打ち上げロケット N-IIロケット5号機(N12F)
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
ゆり2号b
(BS-2b)
国際標識番号 1986-016A
打ち上げ日時 1986(昭和61)年2月12日 16:55
打ち上げロケット N-IIロケット8号機(N14F)
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
形状 約130cm×120cm×300cm
展開型太陽電池パドルを有する箱形
質量 約350kg(静止軌道上初期)
軌道 静止衛星軌道(東経110度)
軌道高度 約36,000km
軌道傾斜角 0度
軌道周期 約24時間
姿勢制御方式 三軸姿勢制御方式(ゼロモーメンタム)

ゆり3号a(BS-3a)、ゆり3号b(BS-3b)
ゆり3号a
(BS-3a)
国際標識番号 1990-077A
打ち上げ日時 1990(平成2)年8月28日 18:05
打ち上げロケット H-Iロケット7号機(H22F)
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
ゆり3号b
(BS-3b)
国際標識番号 1991-060A
打ち上げ日 1991(平成3)年8月25日 17:04
打ち上げロケット H-Iロケット8号機(H23F)
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
形状 約130cm×160cm×320cm
展開型太陽電池パドルを有する箱形
質量 約550kg(静止軌道上初期)
軌道 静止衛星軌道(東経110度)
軌道高度 約36,000km
軌道傾斜角 0度
軌道周期 約24時間
姿勢制御方式 三軸姿勢制御方式(バイアスモーメンタム)