

2004年のスマトラの津波だけでなく、パキスタンの地震、インドやバングラデシュを襲った洪水などを目にしてきた今、インドだけでも2500万人が被災し、死者は1000人を超えていると聞いています。そうした大きな苦しみを味わっている人々を助けるために出来る限り活動することが、世界の政府間を結ぶ組織である国連の務めだと思います。各国の災害対策組織を結びつけること、これこそ国連が得意な仕事です。最終的には各国の地方自治体も巻きこんで、災害対策に一致協力して取り組み、衛星画像の利用や早期警報システムの構築を進めたいと思います。スマトラの津波の時に早期警報システムがあったならば、何千人という命を救えたはずですが、不幸にして事前の警告はありませんでした。リスク・マネジメントという点、そして予測不能な危機にどう対処すべきかという点で、欠け替えのない教訓を得たと思います。