いぶき打ち上げ特設サイト

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき(GOSAT)」概要

宇宙から見守る地球の息づかい -いぶきプロモーションムービー-
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現在、世界で取り組もうとしている地球温暖化対策をさらに進めるためには、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの地球上でのふるまいを正しく知ることが必要です。温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)は、JAXA、国立環境研究所と環境省の共同プロジェクトで、宇宙から地球全体の温室効果ガスを観測する世界初の人工衛星です。「いぶき」のデータは、地球温暖化にかかわる地球の「今」を知り、私たちの「未来」のために活用されます。

温暖化を監視し、人類の未来を守るために

ここ数十年で温室効果ガスは驚くほどの勢いで一気に急上昇しました。このままでは、2100年までに気温は約6℃上昇するとも言われ、干ばつ、熱波、洪水など極端な気象現象のリスクの増加が懸念されています。「いぶき」のミッションは温室効果ガスの微小な変化も見逃さず監視し、私たちの未来のために貢献することです。地球温暖化問題の対策への貢献という大きな使命を持って、開発を進めています。

正確な温室効果ガスの測定に役立つ
高精度なセンサーと約5万6000点の観測ポイントを誇るGOSATによって、これまでよくわからなかった温室効果ガスの詳細なデータを正確に観測することができます。排出だけでなく移動、吸収など、様々な要因が絡む温室効果ガスの濃度分布を正確に観測する方法を確立することで、急務とされている地球温暖化防止対策を確実に一歩進めることができます。「いぶき」プロジェクトは地球全体の未来に関わる重要なミッションなのです。

温室効果ガス測定のための『共通のものさし』として役立つ
地球温暖化防止に向けた取り組みを行う上でひとつ大きな問題があります。それは現在、温室効果ガスを正確に測定する共通の手段がないということ。「いぶき」は世界で初めての、温室効果ガスの『共通のものさし』となる人工衛星です。

データを無償配布し、国際貢献に役立つ
「いぶき」の運用が始まれば、地球上の多くの観測ポイントから、三日ごとに最新のデータを入手できるようになり、科学者に対しては無償で配布されます。また、資金や人員だけでなく、情報も提供するという新しい形の国際貢献として、「いぶき」は大いに役立ちます。

観測点はなんと5万6000点!
「いぶき」は約100分で地球を一周しながら、ひとつのセンサーで地球表面のほぼ全体にわたって温室効果ガスを測れるため、地上や航空機での観測に比べて圧倒的に数多くの地点のデータを取得することができます。その数、なんと5万6000点!このため世界各地の温室効果ガスの増減を高い精度で算出することができるのです。


地上観測点の図(WMO-WDCGGによる)

「いぶき」の観測点(標準モード5万6千点)



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