プレスリリース

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平成16年度第1次観測ロケット実験について
S-310-34号機

平成16年8月9日

宇宙航空研究開発機構
宇宙科学研究本部
観測ロケット実験班

 太陽光を反射して推力を得るソーラセールの実用化を目指した大型薄膜の展開実験を主目的としたS-310-34号機は、平成 16 年8月9日17時15分 上下角 80度で発射されました。
 ロケットの飛翔および搭載された機器の動作は全て順調で、ヨーヨーデスピナーは発射後 55秒に作動し、60秒に開頭が行われました。ロケットは発射後 204秒に最高高度172 kmに達し、全てのシーケンスを正常に実行して、内之浦東南東海上に落下しました。この間、100秒でクローバー型セールの展開を開始し、220秒でこれを分離した後に、230秒から扇子型セールを展開しました。
 本実験によって、ソーラセールの実現を目指した宇宙空間における世界で初めての薄膜の展開に成功し、セール展開に関する貴重なデータを取得することが出来ました。
 光学班は発射後 30 秒までロケットを追跡しました。
 本日の天候は晴、地上風 東 2.6 m/秒、気温 27 ℃でした。

 これをもちまして、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部の平成16年度第1次観測ロケット実験はすべて終了しました。関係各方面のご協力に感謝いたします。

問い合わせ先:

宇宙航空研究開発機構
宇宙科学研究本部
実験主任 助教授 峯杉 賢治
TEL:0994-31-6978



宇宙航空研究開発機構 広報部
TEL:03-6266-6413〜6417
FAX:03-6266-6910