宇宙航空研究開発機構
小惑星探査機「はやぶさ」は平成22年6月の地球帰還に向けて、第2期軌道変換を実施中でしたが、11月4日(水)(日本時間)に、作動していた主たるイオンエンジン1基(スラスタD)の中和器の劣化による電圧上昇により、自動停止していることが確認されました。以降、同スラスタの調査及び復旧を試みてきましたが、現時点では、まだ再起動に至っておりません。
JAXAでは、現在、探査機の状況を確認するとともに、地球への帰還に向けた対策について検討を進めています。検討結果がまとまり次第、あらためてお知らせいたします。
【注】「はやぶさ」は主推進装置として4台のイオンエンジン(スラスタA〜D)を搭載しており、各スラスタの状態は以下のとおりです。第2期軌道変換ではスラスタC,Dの2基で地球への帰還を計画しておりました。
![]() 小惑星探査機「はやぶさ」 |
![]() はやぶさのイオンエンジン(スラスタA〜D) 注)イオンエンジン3基稼働時の想像図です。 |