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「はやぶさ」カプセル発見について
(宇宙航空研究開発機構 理事長談話)

平成22年6月14日

宇宙航空研究開発機構

1.平成15年5月9日にJAXA内之浦宇宙観測所より打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」は、平成17年11月に小惑星イトカワに着地し、表面物質の採取を試みた後、地球帰還に向けて飛行を続け、平成22年6月13日深夜にカプセルを分離し、大気圏に突入しました。分離したカプセルは、オーストラリアのウーメラ実験場に着陸し、6月14日(月)16時8分頃(日本時間)に無事回収されました。

2.「はやぶさ」が幾多の困難に見舞われ、何度もミッション断念の危機にさらされながらも、約60億Kmの飛行を終えカプセルが無事回収されたことは大きな喜びです。プロジェクトの遂行に最後までご協力いただいたオーストラリア政府やウーメラ実験場の関係者の方々、アメリカ航空宇宙局(NASA)の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。さらに、プロジェクトを支え、応援してくださった多くの国民のみなさま、政府関係者やマスコミの方々にも心から感謝しております。

3.今後は、回収したカプセルをJAXA相模原キャンパスに運び、サンプル収納容器を点検し、内容物の抽出と分析にとりかかります。願わくば、イトカワの表面物質を確認し、太陽系の起源と進化の解明に貢献できることを期待しております。

平成22年 6月14日
宇宙航空研究開発機構
理事長 立川 敬二