理事長挨拶・定例会見

平成20年3月
平成20年3月 理事長定例記者会見 立川理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします。
日 時:2008年3月4日(木) 13:30〜14:35
場 所:東京事務所プレゼンテーションルーム

トピックス
・超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」の打ち上げ成功について
・第2期に向けて
・宇宙飛行士の募集について
・プロジェクトの事前評価について
・今後のトピックスについて

超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」の打ち上げ成功について

2月23日に打上げました超高速インターネット衛星「きずな」についてですが、当初より打ち上げが遅れまして、ご心配をお掛けしました。打ち上げ直前の不具合についてですが、これは日本だけのことではなく、直近ではヨーロッパのATVという宇宙ステーション用補給機の打ち上げも24時間延びているとのことで、各国でも直前の延期があるというのが、残念ながらロケットの実態ではあります。しかしながら「きずな」はおかげさまでクリティカルフェーズが3月1日に無事に終わり、初期機能確認試験に入ります。もうしばらくこのフェーズが続き、利用実験が始まるのは4ヶ月後くらいになります。初期機能確認期間が少し長いですが着実に進めていきたいと思います。


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第2期に向けて

宇宙開発委員会にて「宇宙開発に関する長期的な計画」が議論され、それに基づく第2期のJAXAの中期計画の議論が進んでいます。我々の第1期中期計画はあと1ヶ月弱で終わりますが、第2期に向けて心新たに取り組んでいきたいと思っています。
第1期の反省として、第2期は、日本の宇宙開発はミッションオリエンテッドにしようということを考えておりまして、まずは各本部の名称を変更してミッションオリエンテッドな組織にしたいと考えています。今まで宇宙基幹システム本部、宇宙利用推進本部、総合技術研究本部、宇宙科学研究本部と4本部ありましたが、第2期からはロケット、衛星、宇宙ステーション関係をそれぞれ名目としたミッション本部に仕立てていきます。航空については引き続きプログラムグループのままでいきます。月・惑星探査推進グループについては、少し格上げをして目的、ミッションを明確にしたプログラムグループにしていきます。
総合技術研究本部や宇宙科学研究本部については、元々研究、基盤研究及び宇宙科学研究をやっておりますので、機能は変えませんが、名前を明快にするために研究開発本部としたいと思います。それぞれの研究をミッションオリエンテッドに行い、それらの研究成果を即、衛星やロケットに適用できるようにしようというものです。従って、研究開発部門として調布、筑波、相模原に分散している研究者、技術者を集めて、衛星やロケットのミッションの支援に回すため、12の専門グループを組織することであります。そういう体制を構築し、職員の意識改革を行って、第2期に望みたいということです。


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宇宙飛行士の募集について

2月27日に宇宙飛行士を新たに募集することを発表しました。宇宙飛行士の募集は10年ぶりのことで、久しぶりのことになります。我々としては継続的に宇宙飛行士を育てていきたいと考えていいます。宇宙飛行士は定期的に募集したいところですが、NASAのように2、3年ごとにというわけにはいきませんので、日本は10年ごとというようになるのかもしれませんが、定期的に優秀な人材を確保していきたいものです。


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プロジェクトの事前評価について

宇宙開発委員会によるプロジェクトの事前評価を受けました。最近では、BepiColombo(ベピコロンボ)(ESAとの共同で行う水星探査)プロジェクトの開発移行についての事前評価を受けました。また、地球環境観測関係では、気候変動観測衛星(GCOM-C1)の開発研究移行の事前評価を受けました。


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今後のトピックスについて

  • 「きぼう」日本実験棟 第一便の打ち上げ(3月11日@ケネディー宇宙センター)
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  • 宇宙ロボットフォーラム(3月11日)
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  • 産学官シンポジウム@大阪(3月21日)
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  • H-IIBロケットのエンジン燃焼試験(3月12日から)
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