1. 組織関係
2. 国際宇宙ステーション(ISS)関係
3. 宇宙科学関係
4. その他
5. シンポジウム及びタウンミーティングなど
6. 今後の予定
○新事業促進室の設置
3月1日、JAXA内に新たに新事業促進室を設置いたしました。新事業促進室は昨年7月の宇宙関連法の改正※を受けて設置するもので、各府省からの新たな事業の検討依頼や民間事業者からの要請に迅速かつ的確に対応し、事業開拓を促進することを目的としています。
※本改正によって、JAXAは政府全体を宇宙開発利用を技術で支える中核的な実施機関と位置付けられました。また、新たな業務として、民間事業者の求めに応じて、機構の技術的知見を活かした援助及び助言を行うこととなりました。
○星出宇宙飛行士 ISSの第32/33次長期滞在を終えた星出宇宙飛行士は、2月12日に日本に帰国し、全国7ヶ所でISS長期滞在ミッションの報告会を行いました。報告会ではISSでの多岐にわたる任務や生活の様子など、124日間の滞在期間を振り返りました。どの会場もたくさんの方にご参加いただき大変盛況で、温かい歓迎を受けました。また、2月20日の文部科学大臣への表敬をはじめ数回の表敬訪問を行いました。
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○「きぼう」日本実験棟「きぼう」日本実験棟では、船内及び船外において引き続き複数の実験を継続しています。
(1)マランゴニ対流実験
2月25日、「きぼう」の流体物理実験装置(Fluid Physics Experiment Facility: FPEF)を使用して実施する「マランゴニ対流実験」の1テーマ目の第5シリーズ「マランゴニ対流におけるカオス・乱流とその遷移過程(Marangoni Exp/MEIS)」の実験が終了しました。今回の実験で第1テーマが終了し、それぞれの実験で得られたデータについて現在解析を行っているところです。引き続き、マランゴニ対流実験の第2第3のテーマについて、実験を実施して参ります。
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○フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡を用いた観測によって、宇宙線陽子の生成源を特定
田中孝明(たなか・たかあき)京都大学助教授やJAXA高橋忠幸(たかはし・ただゆき)教授らの国際研究チームは、「フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡」(日本・アメリカ・欧州開発、2008年に打上げ)により、宇宙を飛び交う宇宙線の大半を占める陽子成分が、銀河系内の超新星爆発によって作り出されているという決定的な証拠を突き止め、2月15日付の米国科学誌「サイエンス」に発表しました。
宇宙線は1912年にノーベル賞物理学者Victor Hess(ビクター・ヘス)によって発見されて以来、どこから飛んで来るのか大きな謎でしたが、発見から100年後、世界中の研究者が待ち望んだ宇宙線陽子の源がついに特定されました。
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○土星探査機カッシーニのデータ解析から、銀河宇宙線の加速の謎に新しい知見
JAXAインターナショナルトップヤングフェローのAdamMasters(アダム・マスターズ)らは、アメリカと欧州が開発し1997年に打ち上げられた土星探査機「カッシーニ」のデータ解析から、銀河系でどのように高エネルギー粒子(宇宙線)が作り出されているのかという問題に関する新しい知見を得て、2月18日付の英国科学誌「ネイチャーフィジックス」オンライン版に掲載しました。
2007年2月3日の「カッシーニ」による「太陽からの粒子(太陽風)が土星の磁気圏に衝突して発生したきわめて稀な強い衝撃波の観測」は、これまでの「ほぼ平行の磁力線に衝撃波があたる場合には電子加速を起こさない」という考えを覆すもので、銀河宇宙線の加速の謎への新しい知見を得ました。
JAXAインターナショナルヤングフェローシップの制度は、平成21年度より公募を開始しました。海外から才能ある若い研究者を招へいして、宇宙科学の一層の発展と国際化に向けて 尽力いただいていますが、このような大きな成果が出て大変嬉しく思います。
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○寄附金
平成24年4月からお受けしている募集特定寄附金について、寄附金の総額は平成25年2月末現在で34,601,000円に達しました。このうち、平成24年4月から6月までにお寄せいただきました寄附金22,461,000円を使用させていただきました。各事業での使途については、各事業の担当者からのお礼のメッセージとともにをホームページに掲載致しました。平成24年7月以降にいただいた寄附についても、大切に使わせていただくため準備を進めており、順次ご報告する予定です。また、JAXAでは引き続き皆様からのご寄附を受け付けております。皆様からいただくさまざまな形でのご支援はJAXAにおける事業遂行に大変役立っております。今後ともJAXA事業へ一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
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○平成24 年度 JAXA 優秀部品開発賞
JAXAは、今年度より「優秀部品開発賞」の表彰を始めました。この賞は、宇宙用部品開発を通して日本の宇宙開発に多大な貢献を果たしたことを表彰するもので、前年度にJAXA が認定した宇宙開発用共通部品から選定されます。
第一回目である今年度は、「株式会社立山科学デバイステクノロジー」の「宇宙開発用信頼性保証 サブミニチュア限流ヒューズ」を選定し、3月5日に表彰式を行いました。
様々な宇宙用部品の開発が進むよう、今後においても中小企業の皆様から多くのご協力を得られますと、大変有難く思います。