寄附金使途の報告書(2012年4月~2012年6月)

JAXA事業にお寄せ頂いた募集特定寄附金の使途について
~「はやぶさ2」をはじめとするJAXA事業に役立てました~

 いつもJAXA事業を応援して頂き、まことにありがとうございます。
JAXAでは平成24年4月からJAXA事業への寄附金(募集特定寄附金)をお受け致しておりますが、これまで皆様から多くのお気持ちをお寄せいただきました。心より御礼申し上げます。

 皆様からいただいた寄附金は平成25年3月末現在で37,941,143円に達しました。このうちの一部を以下の通り使用させていただきましたので、ご報告致します。

 平成25年4月以降にいただいた寄附についても、大切に使わせていただくため準備を進めており、順次ご報告する予定です。

 JAXAでは引き続き皆様からのご寄附を受け付けております。皆様からのご支援はJAXAにおける事業遂行に大変役立っております。今後ともJAXA事業へ一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

  • はやぶさ2
  • 有人宇宙船/有人打ち上げロケット
  • 「きぼう」日本実験棟の利用
  • 宇宙科学研究
  • 環境に優しく安全な旅客機

  • 航空技術研究
  • 未来技術研究
  • 地球環境を守るための衛星利用
  • イプシロンロケット
  • 宇宙教育

はやぶさ2

平成25年3月末までの寄附総額は 19,963,963円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 11,762,700円

使途

「はやぶさ2」ミッションのより確実な実施のために追加搭載する小型モニタカメラ製作費として使用

お礼の言葉

 多くの皆様より「はやぶさ2」にいただきました多額のご寄附と、そこに込められた皆様の想いに対しまして、深く感謝し心から御礼申し上げます。いただきましたご寄附は、「はやぶさ2」が目指す小惑星でのミッションをより一層確実に実施するため、探査機に一台追加する小型モニタカメラの製作・搭載の費用に充てさせていただきました。このカメラは、小惑星の岩石を採取する筒(サンプラホーン)の伸展を確認するための画像撮影に必要な装置です。皆様からいただきました想いをプロジェクトメンバー全員で共有し、引き続き気を引き締めて「はやぶさ2」の成功に向けて取り組んでまいる所存です。


(はやぶさ2プロジェクトマネージャ 國中 均)

有人宇宙船/有人打上げロケット

平成25年3月末までの寄附総額は3,233,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 2,356,700円

使途

1,178,350円:有人宇宙船に搭載する生命維持装置の研究開発費用の一部として使用


1,178,350円:アボートシステム(※)運用時の宇宙船内クルー人体挙動・衝撃解析費用として使用

※緊急脱出システム


お礼の言葉

 有人宇宙活動に対してご支援をいただき、ありがとうございます。皆様からいただいた寄附金を、生命維持装置の研究開発業務に使用させていただき、将来実現を目指す日本独自の有人宇宙船の実現に向けた研究開発を進めています。


(有人宇宙環境利用プログラム・システムズエンジニアリング室長 上野 精一)

お礼の言葉

 皆様からのご寄附のおかげで、搭乗員の安全性についてのシミュレーション等将来的な技術課題に対して先取りして評価を開始することができました。有人宇宙輸送システムの実現に向けて着実な一歩が刻めたものと思います。引き続き、有人宇宙輸送システムの研究開発に皆様の応援を頂ければ幸いです。


(有人ロケット安全性実現技術検討チーム一同)

「きぼう」日本実験棟の利用

平成25年3月末までの寄附総額は 1,289,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 879,700円

使途

小動物を用いた宇宙実験の実施に必要な軌道上飼育実験装置の研究開発費用の一部として使用 小動物実験装置の開発については、2012年に制定した『2020年までの「きぼう」利用シナリオ』に基づき進めています。

お礼の言葉

 皆様からいただいた寄附金は、医療の向上に資するため、小動物実験を宇宙で行い、世界トップレベルの研究を行うための装置開発の推進に使用させて頂きました。皆様のご理解に深く感謝致します。今後も、宇宙での実験が皆様のよりよい生活に寄与できるように努力して参りますので、ご支援のほどよろしくお願い致します。


(宇宙環境利用センター 一同)

宇宙科学研究

平成25年3月末までの寄附総額は 4,950,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 1,292,700円

使途

再使用観測ロケット用技術実証エンジンの開発費用の一部として使用

お礼の言葉

 再使用観測ロケット技術実証チーム一同心から感謝します。再使用観測ロケットを早期に開発・運用し、将来宇宙輸送システムの一日も早い実現に貢献したいと思います。


(宇宙飛翔工学研究系 准教授 小川 博之)



写真:再使用観測ロケット技術実証チーム・エンジン開発担当 (試験スタンドの前にて)

環境に優しく安全な旅客機

平成25年3月末までの寄附総額は 810,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 639,700円

使途

ソニックブーム(※)計測機器購入費の一部として使用
※超音速飛行時の機体から発せられる衝撃波が結合して、落雷にも似た爆音を発生する現象

お礼の言葉

 この度は貴重なご寄附をありがとうございます。おかげさまで、2013年8月に飛行実験を予定しております「低ソニックブーム設計概念実証(D-SEND)」プロジェクトにおきまして、衝撃波に起因するソニックブームを計測する装置を拡張することができました。また今回構築させていただきました計測装置は、本プロジェクトの最終目標であります”環境に優しい将来の超音速機の実現”に向けた研究開発の基礎研究にも既に利用させていただき、有益な成果を挙げております。今回の機会を有効に生かすべくD-SENDプロジェクトの完遂、及び将来の超音速機研究にますます努力して参ります。今後もご支援の程を何卒よろしくお願い致します。


(超音速機チーム長 吉田 憲司)

航空技術研究

平成25年3月末までの寄附総額は 1,045,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 856,700円

使途

次世代複合材料製造技術を用いた航空機部分構造試作費用の一部として使用

お礼の言葉

 皆様からのご寄附は、新しい複合材成形法の研究のために使用させていただきました。我が国の複合材料技術がさらに飛躍できるよう、複合材料研究者一丸となってがんばります!材料の研究開発は地味で時間がかかりますが、引き続きご支援の程、よろしくお願いいたします。


(複合材技術研究センター 一同)

未来技術研究

平成25年3月末までの寄附総額は 1,701,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 1,280,700円

使途

498,015円:REX-J(※)データ解析用計算機の購入費の一部として使用
※国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームで実施予定の「船外活動(EVA)」支援ロボット実証実験


782,685円:宇宙太陽光発電システムマイクロ波ビーム方向制御技術の研究費用の一部として使用


お礼の言葉

 皆様からのご寄附により運用準備/結果の解析システムを構築し、フルに活用しております。お陰様でREX-Jはミッション・フルサクセスを達成しました。ありがとう御座いました。今後とも、宇宙ロボット研究開発への応援を宜しくお願い致します。


(未踏技術研究センター ロボティクス研究グループ長 西田 信一郎)

お礼の言葉

 ご寄附は、平成26年度に実施予定の地上マイクロ波エネルギー伝送実験に使用するビーム方向制御装置の開発に使わせていただきます。皆様の御支援をいただきながら、宇宙から届くクリーンエネルギーの実現に向けて、さらなる前進を続けてまいりますので、御期待ください。


(未踏技術研究センター 高度ミッション研究グループ長 大橋 一夫)

地球環境を守るための衛星利用

平成25年3月末までの寄附総額は 943,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 659,700円

使途

陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)衛星製作費用の一部として使用

お礼の言葉

 皆様からいただいたご寄附を、災害監視や環境観測を目的とする地球観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)の開発のために使わせていただき、大変感謝いたします。 社会に役立つ衛星として、皆様のあたたかい志とともに進めていく所存です。


(ALOS-2プロジェクトマネージャ 大澤 右二)

イプシロンロケット

平成25年3月末までの寄附総額は 2,832,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 2,832,020円

使途

1,948,700円:イプシロンロケットのシステム試験費の一部として使用


883,320円:イプシロンロケット試験機打ち上げ時の音響データ計測取得費用の一部に使用


お礼の言葉

 皆様からのご寄附のおかげで、イプシロンロケットの試験機打ち上げに向けて、出来上がった機体の工場内最終確認となるシステム試験を着実に進めることができました。
また、試験機打ち上げに際して寄附金を一部用いて設計評価に資する音響データを計測・取得し、ロケット打ち上げ時の様々な音源の特性と設計の妥当性を検証し、信頼性・ユーザ利便性においてイプシロンロケットの競争力を高めるとともに各種イベント開催時に音響体験プログラムとして御来場頂いた皆様に打ち上げの際の迫力のある音と振動を実感して頂くことを計画しております。 イプシロンロケット打ち上げ成功に向けて全員一丸となって頑張っていきます


(イプシロンプロジェクトチーム一同)

宇宙教育

平成25年3月末までの寄附総額は 1,174,020円 でした。そのうちの使用実績を下記の通りご報告いたします。

  • 金額 783,700円

使途

宇宙教育活動で使用するテキスト教材の制作費用として
関連リンク:JAXAが提供する教材一覧

お礼の言葉

 全国の子どもたちが宇宙に接することで色々なものに興味を持ち、積極的に取り組むようになるものとして、JAXA開発の宇宙教育教材に触れる機会を増やすことがベストと考え、教材の増刷に使わせて頂きました。本当にご支援ありがとうございました。


(宇宙教育センター長 広浜栄次郎)

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