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野口宇宙飛行士とは、OBSSの開発試験や、ジェット機による無重力状態の船外活動技術検証でも、何度も一緒に作業しました。今回のSTS-114は、野口宇宙飛行士の初のフライトですが、彼は船外活動のスペシャリストであり、訓練も非常に順調にこなしてきています。また、OBSSを使った損傷検査、そして船外での修理や国際宇宙ステーション内への一時的な避難などの安全体制は確立していますので、もしコロンビア号のようなトラブルが起こったとしても、大事に至ることなく事故を未然に防ぐことができると確信しています。野口宇宙飛行士には、国際宇宙ステーション組み立てで是非ともいい仕事をしてきてほしいと願っていますし、宇宙から美しい地球の姿を見ながら、宇宙滞在を思う存分楽しんできてもらいたいと思います。
現在、土井、野口、古川、星出、山崎と私という6名のJAXA宇宙飛行士がヒューストンで訓練を受けています。2〜3年後には有人施設「きぼう」日本実験棟がスペースシャトルで宇宙に運ばれる予定で、この6人は、その打ち上げミッションに何らかの形で携わっていくことになり、今後はそれに向けた訓練が忙しくなっていくと思います。ですが、まずは野口宇宙飛行士が搭乗する、スペースシャトル飛行再開のミッションを成功させなければなりません。この成功がなければ、「きぼう」日本実験棟の打ち上げも、国際宇宙ステーションの完成もないのです。
私は、ミッションの安全な遂行と成功のために、地上支援チームの一員として力を尽くしたいと思っています。クルー全員が無事に帰還することを祈っています。
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スペースシャトルの熱防御システムを検査する船外活動訓中の野口宇宙飛行士(提供:NASA)
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