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10月14日から31日まで「再使用ロケット実験機第3次離着陸実験」を能代実験場で行いました。新機関統合後初の飛行実験でしたので、無事に終えることができてほっとしています。
この実験は、宇宙への往復を容易にするための基礎研究の一環として「繰り返し飛行が可能なロケット飛翔体」のシステム構築のための技術確立を目指したものです。ロケットエンジンを用いた離着陸、安全かつ容易に繰り返し飛行を行うためのシステム設計法などに関する工学技術の蓄積を目的として実施されました。
4年ほど前から既に2回の離着陸実験を行ってきましたが、今回の実験では、前回までの機体をベースに、軽量化による性能向上のための複合材を用いた液体水素タンク、耐久性向上設計を施して新しくしたエンジン、繰り返し飛行運用と故障許容設計のためのシステム構築手法などの面で、新しい要素を組み入れています。天候や予期せぬトラブルなどいろいろな場面に遭遇しましたが、実験後半の1週間に、順次静的な飛行から動的な飛行へと飛行範囲を拡大しながら3回の離着陸飛行を行い、これらの新しく組み込んだ技術の飛行実証とデータの蓄積が図られました。
内之浦や種子島で打ち上げるロケットのオペレーションとは異なり、この種の基礎実験では、次々に現れる新しい場面に現場で判断を迫られながら実験を進めます。モノに触れて実験する環境です。この何でもその場で考えて決めていく宇宙研の実験のやり方は、新機関に統合したことで、広報や連絡や見学などのために実験に参加された他本部の方には新鮮だったようです。
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