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さて、将来も航空輸送への需要はますます高まっていくことが予測されますが、これに応える方法として航空機の大型化と高速化が考えられます。
大型化については、離着陸の際にお尻をこすらないようにするために、機体の長さは現状程度が限界と言われています。そこで、客室総2階でおよそ600人乗りのエアバスA-380の開発が進められています。しかし、機体の大型化に当たっては、不時着などの緊急事態にすばやく全員を安全に避難誘導するための有効な対策について考え直すことなども必要になってきます。
一方、高速化については、音速(時速1224km)を超える際に出る不快な大音響を伴う衝撃波の問題や、音速の2.5倍以上の飛行では空気と機体の摩擦熱に耐える材料・構造の問題が生じます。また、高空で有害な排気ガスを撒き散らすことはオゾン層の破壊に拍車をかけることになるため、エンジンのクリーン化を図ることが大変重要になってきます。遠い将来には水素を燃料とする飛行機の実現も考えられますが、当面は飛行機についても「便利さと環境保護のバランス」をどのように図っていくかを考えるべき段階に来ていると思われます。 |
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遷音速風洞(JAXA航空宇宙技術研究センター) |
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