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古川聡(ふるかわ・さとし)
1964年神奈川県横浜市生まれ。89年東京大学医学部医学科卒。専門は消化器外科。JR東京総合病院麻酔科、茨城県立中央病院外科、桜ヶ丘病院外科などに勤務し臨床経験を積みながら、東大付属病院第一外科教室で研究活動も続ける。
1999年2月、ISS(国際宇宙ステーション)搭乗宇宙飛行士の候補者に選定され、4月から基礎訓練をスタート。同訓練修了後、2001年1月、ISS搭乗宇宙飛行士として認定される。ソユーズ宇宙船のフライトエンジニア資格を取得し、現在はNASAのMS(ミッション・スペシャリスト)訓練に取り組む。
ロシアで訓練中の、つい先日のことです。トレーニングジムのロッカールームで、見たことのある顔に「ハーイ!」と声をかけられました。「え、英語? あ、マイケル・フォールじゃないか!」とびっくり。NASAで見知った仲間との、意外な場所での再会でした。
彼は第8次長期滞在クルーとしてISSに滞在し、地球に帰還してまだ4日目。ソユーズで帰ってきたのでロシアにいるのは知っていましたが、「半年間も宇宙に行っていたから医師のケアのもとリハビリ中のはずで、こんなところにいるはずがない」と思っていたんです。
しかし顔色はよく、足どりもしっかり。濡れたゴーグルをぶら下げていたので、ひと泳ぎしてきたところだったのでしょう。ISSでもちゃんと体を動かしていたんですね。
NASAの宇宙飛行士でも最長クラスの宇宙滞在経験を持つ彼ならでは。さすがだと思いました。
久しぶりに彼と話しをすることができたわけですが、中でも印象に残っているのは「(待つ身を嘆くより)訓練を楽しんじゃおうと思ってるんだよ」という言葉です。
宇宙飛行士仲間は前向きでポジティブな人ばかりですが、加えて超ベテランの彼なればこその「重み」を感じました。
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