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地球を外から見てみたい
Q. 宇宙に行ってみたいですか?もし行けるとしたら、宇宙でどんなことがしたいですか?


最近は、宇宙へ行ってみたいと思うようになってきました。宇宙の取材を始めたころは、宇宙飛行士の方たちや、宇宙に携わっている方たちへの尊敬の気持ちが大きすぎて、私ごときが宇宙へ行きたいと言えないと思っていました。しかし、宇宙飛行士の方が「宇宙へ行きたいという夢を、一般の方たちにも持ってほしい」と語っているのを聞いて、私も宇宙旅行がしてみたいと思うようになりました。宇宙へ行って、地球を外から見てみたいですね。

Q. ご自分の周りの方たちの宇宙への印象はいかがですか?

家族や友人と宇宙のことを話すことはあります。今年はガリレオが望遠鏡で初めて宇宙を観測してから400年が経ったことを記念した「世界天文年」ですが、ガリレオが使ったのと同じ大きさの望遠鏡で夜空を見てみたんですが、その時は家族も一緒になって見ていましたね。やはり、誰もが子供のときから、意識しなくても、宇宙に対する憧れを持っていて、その共通した感覚というのは、自分の周りの人たちと話してみるとすごく感じます。宇宙に興味がないという人はいませんし、もっと知りたいという気持ちで聞いてくれる人のほうが多いですね。宇宙というのは、地球に住む私たちが、いつも感じていたい存在であるのではないかと思います。

自分が参加できると興味がもてる
Q. 若い世代に日本の宇宙活動をPRするために、どのようなことをすれば効果的だと思いますか?


やはり、自分が何か参加できることが、興味を持てるきっかけになると思います。例えば、この前の日食も、日本で46年ぶりに日食が見られると分かった時に、気分がとても盛り上がり、これまで日食に興味がなかったような人も、関心を持ったと思います。7月22日には、みんなが一つになって日食を見ようと楽しんだという感じがしましたが、そういう感覚がとても大事だと思います。
私は、国際宇宙ステーションが地上からも肉眼で見られると知ったときに、宇宙ステーションと自分との距離がぐっと近づいて、自分の中に入ってきたように思いました。ですから、宇宙の活動を紹介するときに、より身近につながっていくような情報を、いかにうまく出していくかが重要だと思います。

Q. JAXAに今後どのようなことを期待しますか?

宇宙空間を体験できるような取り組みをしてほしいと思います。例えば、日本人の宇宙飛行士が宇宙に滞在しているときに、学校給食で宇宙食を出す日をつくるといった企画があれば面白いと思います。また、日本人が日本のロケットで宇宙へ行くというのも夢があってよいなと思います。きっと子供たちの夢を広げてくれるでしょうね。


宇宙の無限の可能性を感じて
Q. 取材で宇宙に触れる中で、子供たちに伝えたいメッセージはありますか?


子供たちには大きな夢を持ってほしいです。宇宙は本当に果てしなくて、大きく、無限な可能性を感じると思いますが、それを自分の夢にも重ね合わせてほしいですね。これからたくさんの夢を抱いて、それに向かって前に進んでいく中で、描いた一つの夢がたとえかなわなくても、まだまだ他に可能性があるということを、この宇宙の大きさを考えて、感じてほしいと思います。
日本の実験棟「きぼう」が完成して、日本の家が宇宙にできたことは、本当に素晴らしいと思います。そういう意味では、日本人の宇宙飛行士や、宇宙に携わる方たちの活躍の場が広がってきていると思いますので、将来、宇宙飛行士を目指す子供たちには、さらに日本の夢を広げるような存在になってほしいと思います。

Q. 今回の取材を通じて何を感じましたか?

宇宙飛行士の方たちや宇宙に関連する仕事をされている方たちにお会いして思ったのは、みなさんが、地球に住む人たちにより希望を与えたい、より豊かなものを与えたいと思って仕事をされているということです。宇宙飛行士の方たちは危険と隣り合わせであるにもかかわらず、地球にいる人たちが受ける恩恵を考えたら、自分たちは宇宙へ行くんだというように、思い描いている目標や夢がとても大きいところにあるんですね。そして、それは自分に向かっているのではなく、人に向かっているということをすごく感じました。
私はそのことに大変刺激を受けて、自分も誰かに希望を持ってもらったり、誰かに夢を与えるようなことをしたいと思います。自身の目標を達成することも大事だと思いますが、誰かが幸せになってくれることの中に自分の目標を持ち、それを達成することができるようになるといいなと思います。もしも、みんながそのように思えるようになったら、本当に幸せな世界になるだろうなと思います。


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