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日本の宇宙開発の今がわかる!

Q. 一般の方たちは筑波宇宙センターを見学できるのでしょうか?

H-IIロケットの実機
H-IIロケットの実機
スペースドーム
スペースドーム

はい、見学していただくことができます。まず筑波宇宙センターの正門を入ってすぐにご覧いただけるのは、1994年に初号機を打ち上げた日本初の大型ロケットH-IIロケットの実機です。全長約50mもある本物のロケットの迫力を感じていただけるでしょう。そして、年末年始を除いてほぼ毎日、ご自由にご見学いただけるのがスペースドームとプラネットキューブです。スペースドームとは2010年7月にオープンした新しい展示館で、陸域観測技術衛星「だいち」や技術試験衛星VIII型「きく8号」などの人工衛星や月周回衛星「かぐや」、宇宙ステーション補給機「こうのとり」の試験モデルなどが見られます。試験モデルは打ち上げ前の地上試験に使われていたもので、実物とほぼ同じです。このように本物を間近に見られるのがこの展示館の売りです。そのほかにも「きぼう」日本実験棟の実物大モデルや本物のロケットエンジン、小惑星探査機「はやぶさ」の模型などがあり、この展示館をご覧いただくとJAXAがどのような活動をしているかがわかります。また展示館ではその活動が私たちの生活にどう役立っているかを紹介しています。宇宙開発の過程から生まれた技術を一般向けの商品に活かした、例えば、チューハイの軽くて薄い「ダイヤカット缶」や建物外壁に塗る「断熱材」などを、映像を通じて紹介し、私たちの生活と宇宙との「つながり」を示しているのも、この展示館の特徴です。
一方、プラネットキューブは2011年4月に新たにオープンした、スペースドームに隣接した屋内スペースで、その時々に合わせた企画展示を行っています。現在行っている展示は「今昔物語〜ガガーリン有人飛行50周年と古川宇宙飛行士〜」で、ロシアの宇宙服やソユーズ帰還カプセルの実物大模型などが展示されています(7月18日(月)まで開催)。大型の展示物が多いスペースドームに比べ、こちらは映像や写真などを多く展示したいと考えています。7月21日(木)からは「子ども博士の夏休み〜宇宙的自由研究&工作〜」と題した参加型のワークショップと、陸域観測技術衛星「だいち」が撮った地球の画像のパネル展示を予定していますので、夏休みにぜひ皆さんにお越しいただきたいと思います。

関連リンク: 展示館「スペースドーム」フロアマップ

Q. ガイド付き見学ツアーについて教えてください。

「きぼう」運用管制室
「きぼう」運用管制室

筑波宇宙センターでは、ガイドが付いてセンターの施設を案内する「ガイド付き見学ツアー」を行っていて、実際に宇宙開発の現場を見学することができます。ツアーは、平日に行う「宇宙飛行士コース」「宇宙ステーションコース」と、週末に行う「ロケットコース」の3つのコースを用意しており、事前の予約が必要です。「宇宙飛行士コース」では、宇宙飛行士の基礎訓練を行うための施設や宇宙食などをご覧いただきます。また「宇宙ステーションコース」は、「きぼう」日本実験棟の運用管制室を見学していただき、リアルタイムで「きぼう」を管制しているところを見られるのが見所です。週末のみの「ロケットコース」は、ロケットの打ち上げ時の音を模擬して聞いていただく体験型なので、お子さんにもわかりやすいと思います。

関連リンク: 筑波宇宙センター ツアー見学

Q. 一般の見学者の方は年間どのくらいいらっしゃるのでしょうか?

プラネットキューブ
プラネットキューブ

2010年は新しくスペースドームを開館したり、日本人宇宙飛行士の活躍や小惑星探査機「はやぶさ」の帰還で宇宙に関する話題が盛り上がり、2009年の一般見学者数17万8000人を大きく上回り、延べ約24万4000人の方々にご来場いただきました。今年もたくさんの方に来ていただいていますが、気象衛星や通信・放送衛星などの活躍もあって、私たちの生活にとって宇宙がより身近なものになってきたことから、「筑波宇宙センターに行けば何か面白いものがあるかもしれない。ちょっと行ってみようか」という気軽な気持ちでいらっしゃってくださる方も多いのではないでしょうか。
このような大勢の来場者の方々をお迎えするにあたって、展示に工夫を凝らすよう心がけるなど、展示施設を通じて自分たちの仕事をわかりやすく理解していただくことを第一に考えています。例えば、プラネットキューブではお子さんでも楽しめるようなイベントを企画するなど、筑波宇宙センターでいろいろな世代の方が楽しめるようにしたいと思います。プラネットキューブでは年に3回〜5回ほど内容を変えてイベントを企画する予定で、リピーターの方にも目新しい体験をしていただけるようにしたいと思います。

宇宙の現場に近づける特別公開日

Q. 特別公開日について教えてください。

水ロケット教室
水ロケット教室 ヒューストンから生中継で行われた古川宇宙飛行士による講演
ヒューストンから生中継で行われた古川宇宙飛行士による講演

年に2回、春と秋に特別公開日を設けて、普段の見学ツアーでは見られない施設などを一般の方に公開したり、その日だけのイベントを開催しています。特別公開は筑波宇宙センターにある各部門が主体となって行うもので、各部で何ができるか話し合って企画を提案し、特別公開日には職員がイベントスタッフとして対応します。来場してくださった方がJAXAで働く職員と直接コミュニケーションをとりながら、楽しくJAXAの活動を知っていただけたらと思っています。私たちにとっても一般の方と接点を持てる数少ない機会なので、職員は楽しんで取り組んでいるようです。
特別公開は体験型の企画も多く、例えば、筑波宇宙センターの敷地内に隠した宝をGPS衛星を使って探す「GPSお宝探し」、打ち上げ環境を模擬する振動試験設備を使って振動をテーマに遊んでもらう「振動おもちゃコーナー」、ロケットの推進剤として使われる液体窒素を使って食べ物を瞬間冷凍して食べる「-196°Cの世界」など。このようなイベントが行われ、たくさんのお子さんに参加していただきました。
また、宇宙飛行士による講演や、「サイエンスカフェ」という大人向けのレクチャーもあります。例えば、2010年の春の特別公開で実施した「サイエンスカフェ」では、JAXAの職員が超高速インターネット衛星「きずな」を使って海底の映像をモニターに映し、宇宙通信の仕組みやその必要性を解説し、皆さんからの質問にもお答えしました。特別公開ではその他にもさまざまなイベントを用意していますので、ぜひ皆さんにお越しいただき、宇宙を身近に感じていただきたいですね。残念ながら、今年の春の特別公開は、筑波宇宙センターが東日本大震災による被害を少なからず受けたことにより中止させていただきましたが、秋の特別公開は開催する予定です。

関連リンク: 2010年秋の筑波宇宙センター特別公開について

Q. 特別公開でぜひ見てほしいおすすめのスポットはありますか?

どれも楽しんでいただけると思いますが、研究開発の内容を紹介する展示は実際に見ていただくと、意外なものもあって面白いと思います。ぜひ足を運んでいただき、「こんなこともやっているんだ」という部分に直に触れていただければと思います。

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