|
|||||
人は自動車がなくても地面を走れますし、船がなくても海を泳ぐことができます。 でも空を飛ぶことはできません。このため、人は大昔から空を飛ぶための努力を続けてきましたが、「飛ぶ」ということは簡単ではないため、ライト兄弟が初めての動力飛行に成功してからまだ100年しか経っていません。この「飛ぶ」ことの困難さから、航空機に関連する新しい技術は、「実際に飛ばすことによる確認」、すなわち飛行実証を経て、初めて認められることになります。 飛行システム技術開発センターの最大のミッションは、飛行試験設備、すなわち実験用航空機(固定翼2機、ヘリコプタ1機)と飛行シミュレータ(固定翼機用、ヘリコプタ用)を用いて、新技術の飛行評価・実証を行うことです。実験用航空機には、飛行実証に必要となる特殊な操縦系統や、高精度の計測装置など、独自の機器が搭載されています。飛行シミュレータは、航空機運航会社が所有する訓練用のシミュレータとは異なり、実験用航空機による飛行実証に先立つ地上評価や、パイロットの挙動を含む人間・機械系の課題解決などに必要な機能を持つことが特長です。これらの飛行試験設備は、機構内の飛行実証ニーズに応えるとともに、共同研究や受託研究、あるいは設備利用の形で、大学や企業など、機構外のニーズに対しても活用されています。 こうした飛行実証だけではなく、新たな航法・誘導・制御技術、次世代の航空機運航方式、宇宙往還機技術などに関する独自の技術研究を行うことや、航空事故原因解明への協力、定期的な観測飛行による大気環境データの収集などもセンターのミッションです。 ライト兄弟には想像もできなかったであろう現在の航空技術は、地道な研究開発の上に成り立っています。我々は、これからも夢を現実にすべく、航空宇宙技術の発展に取り組んでいくつもりです。 関連ページ >> ![]()
|
|||||
![]() |