宇宙航空研究開発機構
本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
従来の3名の搭乗運用技術者(ミッションスペシャリスト MS:Mission Specialist) (土井、若田、野口/参考2 参照)に加えて、ISS搭乗宇宙飛行士3名(古川、星出、山崎(角野))にMS資格を取得させ、スペースシャトルを用いたJAXA開発要素(JEM等)の組立フライト(合計5便)に対応し得るJAXA宇宙飛行士体制の強化を図る。(表1参照)
これにより、JAXA開発要素(JEM等)の組立の成功を確実なものとし、日本の開発責任を果す。またスペースシャトル飛行およびISS長期滞在の両ミッションに対応し得るJAXA宇宙飛行士を養成し、ISS計画における国際貢献の拡大を図る。
組立フライト | 打上げ要素 |
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1J/Aフライト | JEM/補給部与圧区(船内保管室) |
1Jフライト | JEM /与圧部(船内実験室) |
2J/Aフライト | JEM /曝露部(船外実験プラットフォーム)、JEM補給部曝露区(船外パレット) |
LSGフライト | セントリフュージ/生命科学グローブボックス |
CAM/CRフライト | セントリフュージ/重力発生装置搭載モジュール(含む重力発生装置) |
訓練項目(実施時期) | 訓練内容 |
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T-34C練習機を用いた操縦導入訓練 (2004年6月〜7月) |
T-38ジェット練習機の操縦経験のない搭乗運用技術者候補者のための操縦導入訓練 |
ファミリアライゼーション訓練 (2004年8月) |
オリエンテーション、メディア対応訓練、報告技量向上訓練、サバイバル訓練 (参考1 写真参照) |
T-38ジェット練習機操縦訓練 (参考1 写真参照) (2004年8月〜10月:基礎操縦訓練) (2004年10月〜2005年12月:操縦訓練) |
ジェット練習機操縦中のストレス下で、複数のタスク(通信、計器チェック、操舵など)を同時に行う技量訓練 |
スペースシャトル・システム訓練(参考1 写真参照) (2004年10月〜2005年12月) |
スペースシャトルのシステム運用、緊急対処、ロボットアーム操作訓練等 |
微小重力環境適応訓練 (2004年11月〜12月) |
航空機(KC-135)の弾道飛行による微小重力環境適応訓練 |
自然科学分野訓練 (2004年11月〜12月) |
生命科学、天文学、材料工学、海洋学等に関する一般教養レベルの講義 |
野外リーダーシップ訓練 (2005年6月) |
リーダシップ技量向上とチーム作業の強化を図るための集団訓練 |
NASA施設調査 (2004年9月、10月、11月、12月、2005年1月) |
NASAの各施設の現地調査 (ケネディ宇宙センター、エイムズ研究センター、ジェット推進研究所など) |
宇宙飛行士(訓練実施時期) | 訓練開始 | 訓練終了 | 搭乗ミッション |
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若田(14期生) | 1992年8月 | 1993年8月 | STS-72 (1996年1月)、 STS-92 (2000年10月) |
土井(15期生) | 1995年3月 | 1996年5月 | STS-87 (1997年11月) |
毛利(16期生) | 1996年8月 | 1998年4月 | STS-99 (2000年2月) |
野口(16期生) | 1996年8月 | 1998年4月 | STS-114 (2005年3月以降予定) |
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