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信頼性推進評価室及び信頼性改革本部の設置について
(報告)

平成16年6月30日

宇宙航空研究開発機構

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。


1.概要

 本年6月7日にとりまとめられた宇宙開発委員会特別会合報告書を踏まえ、独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)として以下の2組織を設置することとしたので報告する。

2.信頼性推進評価室の設置について

 JAXAにおける信頼性確保体制の強化に係る特別会合の提言を踏まえ、JAXAに理事長直属の信頼性推進評価室を設置し、同室の室長として、関谷 節郎(せきや せつろう)現中部品質管理協会会長をJAXAに招へいする(7月1日予定)。
 同室は、広く外部専門家の能力を活用し、第三者的な冷静な目で開発における技術的課題への対応状況と開発過程全般における信頼性向上のための取組み状況について点検し、もって信頼性を確保することを任務とする。

3.信頼性改革本部の設置について

 信頼性向上に重点を置いた開発の在り方、組織運営、組織文化、教育・訓練等に係る特別会合の助言を踏まえ、信頼性の向上に係る全社的な取組みを推進しもって事業の目的の確実な達成を図るため、JAXAに信頼性改革本部を設置する(7月1日予定)。
 同本部は山之内秀一郎理事長を本部長として、JAXAが行う信頼性向上に係る活動を統括し、信頼性向上施策の企画・立案等を行うとともに、プロジェクト等に対する技術的評価の実施、信頼性向上に直結する技術的課題への対処並びに信頼性手法等の研究、信頼性教育の実施等を任務とする。





参考

特別会合報告書 関連部分抜粋

第2章  信頼性向上のために速やかに実施すべき改革


2.JAXAにおける信頼性確保体制の強化

(2)具体的な対策
 以下に示すように、JAXA全体として信頼性確保に向けた体制の強化を図ることが必要である。

  • JAXAにおいて、第三者的な冷静な目で信頼性を確保する組織をプロジェクト担当組織から独立して設置し、徹底的な信頼性確認が行われていることをチェックする機能を構築すべきである。構成員は外部から招くなど、広く外部専門家の能力を活用することが必要である。


  • この第三者的に信頼性を確保する組織は、開発における技術的課題への対応が十分かどうかをチェックするだけでなく、開発過程全般における信頼性向上のための取組みの状況についてもチェックすることが必要である。


  • 信頼性確保に関するこれら組織の役割分担等については、

    1.まず、プロジェクト担当組織が関連する諸分野の専門家の協力も得て、あらゆるリスクを徹底的に洗い出し、信頼性の確認を行う第一義の責任を負うことが原則である。そのため、プロジェクト担当組織やそれを支える基礎基盤技術の研究開発組織においては、信頼性を高めるための手法の充実、リスク低減のための取組みの強化等、常に信頼性確保、品質保証等に関する研究及び職員の教育訓練等の取組みの継続・強化を忘れてはならない。

    2.その上で、上記の第三者的に信頼性を確保する組織によるチェックは、プロジェクト担当組織における信頼性確認が適切な手順や基準に従って行われたか、判断や措置に重大な不備はないか、合理的な結論が出されているかどうか、信頼性確保等に関する研究や教育が適切に実施されているかといった観点から行われることが適当である。


宇宙航空研究開発機構 広報部
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