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JAXA音楽募集キャンペーンの結果報告について(報告)

平成17年6月29日

宇宙航空研究開発機構

本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。

1.報告事項
  • JAXAは、宇宙開発委員会特別会合報告書における「宇宙開発に関する社会への説明責任と国民の理解」の中で、

    • 宇宙開発に携わる側からの働きかけが成果を生むためには国民の側に理解や関心が十分にあることが前提であること、
    • 国民が関心をもって受け取れるような情報発信を行うこと、
    • 一方的な情報発信で満足するのではなく国民が興味を持ってアクセスする情報チャンネルに載せるためにはどうすれば良いか、具体的な試みを行っていくこと、
    が求められている。
  • これらをふまえ、JAXAでは、宇宙開発やJAXA事業への理解や関心が薄いと思われる人々を対象とし、理解増進へと結び付けていくことを目的に、新たな取組みとして「空へ宇宙へ」をテーマに広く国民から音楽を募集する「JAXA宇宙の音楽募集キャンペーン」を実施した。
  • 実施に際しては、新聞やニュースといった従来のメディアだけでなく、理解や関心の薄いと思われる人々を対象とし、インターネットや携帯電話のサイト等JAXAとしては新たな媒体とのタイアップを積極的に行ったところ、幅広いメディアで数多く取り上げられた。
  • これにより、これまで理解や関心の薄かった人々を取り込み、新たな支持層の獲得を目指すという所期の目的は大きな成果をもって達成された。


2.キャンペーンの概要
(1)募集内容および募集期間
  • 「空へ宇宙へ」をテーマにした5分以内の未発表曲。プロ、アマ、歌詞付き、インストゥルメンタルを問わない。ジャンルも不問。
  • 募集期間は、平成16年12月10日〜平成17年3月31日まで。
(2) 審査
  • プロによる1次審査を経た10作品をJAXA ホームページで公開し、一般の人々による視聴及び投票により上位4作品を選定。
  • さらに、平成17年6月21日(火)に愛・地球博(愛知万博)の会場で上位4作品の応募者自らライブ演奏を行い、グランプリを決定。最終審査会の審査員は松本零士氏(漫画家、(財)日本宇宙少年団理事長)、山根一眞氏(ノンフィクション作家)、m(エム)-flo(フロ)(ミュージシャン)、若田宇宙飛行士、会場の来場者。
(3)グランプリの特典
  • 表彰状及びトロフィーの贈呈。
  • 種子島宇宙センターでのH-IIAロケットの打上げ(ALOSを予定)にご招待。


3.応募状況及び最終審査会の結果
  • 637作品に及ぶ多数の応募があった。
  • 最終審査会は多くの来場者が訪れ満席(座席数440)。複数のプレスによる取材もあり。
  • グランプリ曲は熊本在住のアーティストによる「Radio Emission」、審査員特別賞は三味線や和太鼓を取り入れた「そらのうた」に決定。


4.パブリシティ
  • 新聞やニュースの他、これまでJAXAとは関係の薄かった媒体とも積極的にタイアップを行った。一例としては、大手レコード会社、インターネットプロバイダー、携帯電話の着メロサイト、フリーペーパー、音楽雑誌等。
  • また、最終審査会の模様は民間のプロバイダーによるインターネット中継を実施し、多数のアクセスがあった。
  • 結果的に、様々なメディアで数多く取り上げられ、これまで宇宙開発やJAXA事業に関心の薄かった人々を含め、大きな反響があった。


5.今後の予定
  • グランプリ曲等は、JAXAのイベントやビデオ等で活用する他、着メロの配信を予定。
  • また、大手レコード会社等よりCD化を検討中。
  • こうした活動を通じ、曲を聞くことで宇宙開発やJAXAをイメージしてもらえるよう、JAXAのテーマソングとして使用していきたい。 




【参考:国民の声】(JAXAに寄せられたものやネット上での意見より抜粋)
  • 入賞の特典に打ち上げ見学をもってきたのは面白いですね。打ち上げを誰もが興奮するエンターテイメントとして見る視点がようやくJAXA内にも出来てきたと言うことでしょうか。この調子で宇宙開発の宣伝と啓蒙を進めて欲しいものです。
  • すごい面白かったです。最初はJAXAと音楽?なんて思ってましたが、このイベントを見て納得しました。今後のロケット中継も楽しみです!
  • 土星探査機カッシーニに積んでいるホイヘンスプローブという土星の衛星タイタンに突っ込む機器があるのですが、その中にはヨーロッパの4曲のポップソングが入っているそうです。こういう企画をどんどんやって宇宙が身近に感じれるようになるといいですね。



<補足資料>



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