宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、6月7日午前10時13分(日本時間)に高度約600kmを周回しているJAXAの光衛星間通信実験衛星「きらり」(OICETS)とドイツ航空宇宙センター(DLR)の光地上局(バイエルン州ウェスリング)との間で、レーザ光による光通信実験を実施し3分間の光通信(「きらり」からのダウンリンク)に成功したことを確認しました。
低軌道周回衛星と光地上局を結ぶ光通信実験としては、本年3月に「きらり」と情報通信研究機構(NICT)の光地上局との間で、双方向の光通信実験に世界で初めて成功しています。今回の実験は、DLRの光地上局が可搬型(一般的な地上局とは異なり、場所の移動が可能なシステム)であるという特徴があり、本実験の成功により、衛星と可搬型光地上局による柔軟な光通信ネットワークの構築(天候等に左右されることがない光衛星通信システム)の可能性を示すことができました。
今後「きらり」は、光地上局との光通信実験や、統計的データの取得を目的とした欧州宇宙機関の先端型データ中継技術衛星(ARTEMIS)との光衛星間通信実験等を継続して実施していく予定です。
所在地: | ドイツ連邦共和国バイエルン州ウェスリング ドイツ航空宇宙センター 通信・航法研究所 |
光学系: | カセグレン式反射望遠鏡(口径40cm) |
送信レーザ光: | 出力約10W 拡がり角:5ミリラジアン |
光通信受光素子: | アバランシェフォトダイオード(※1) |
宇宙航空研究開発機構 広報部
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