プレスリリース

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S-520-24号機 発表文

平成20年8月2日

宇宙航空研究開発機構
宇宙科学研究本部
観測ロケット実験班

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、ロケット飛行中の微小重力環境を利用した結晶成長のメカニズム解明を目的とした観測ロケットS-520-24号機を平成 20年8月2日17時30分(日本標準時)に、内之浦宇宙空間観測所から上下角 78.4度で打ち上げました。
 ロケットの飛翔および搭載された機器の動作は全て正常で、発射後55秒に開頭が行われ、結晶成長実験を開始しました。ロケットは発射後274秒で最高高度293kmに達し、全ての実験を終え、内之浦南東海上の予定された海域に落下しました。
 今回搭載された2種類の結晶成長実験の機器は全て正常に動作し、データを取得しました。ファセット結晶成長実験では発射後95秒に結晶成長を開始し、この様子を共通光路型顕微干渉計および結晶成長制御・温度測定装置により観察しました。ダイヤモンド合成実験ではグラファイトが発射直前に加熱され、通電加熱式ダイヤモンド合成装置および超小型分光器により、結晶成長過程のリアルタイム計測を行いました。
 今回取得されたデータを用いて、詳細な解析が今後実施されます。

 光学班は発射後38秒までロケットを追跡しました。
 本日の天候は晴れ、地上風は西の風2.0m/秒、気温32℃でした。

 これをもちまして、宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部の平成20年度第1次観測ロケット実験は終了しました。関係各方面のご協力に感謝いたします。