プレスリリース

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国際宇宙ステーション利用の成果 国際シンポジウム
〜“私たちの暮らし”と「きぼう」の利用〜
開催について

平成21年11月5日

宇宙航空研究開発機構

 「きぼう」日本実験棟の組立て完成、宇宙ステーション補給機(HTV)による国際宇宙ステーションへの補給物資運搬ミッションの完遂、日本人宇宙飛行士の長期滞在など、国際宇宙ステーション/「きぼう」ではさまざまなイベントが次々と達成されました。
 これからは、国際宇宙ステーション/「きぼう」を使った利用活動が中心となります。宇宙航空研究開発機構では、この機会を捉え、これまでに得られた国際宇宙ステーション/「きぼう」での利用成果を紹介するシンポジウムを下記のとおり開催致します。また、米国の今後の宇宙活動方針や米国実験棟での宇宙実験成果も紹介します。日米の利用成果を聞く機会となっておりますので、奮ってご参加ください。



1. 日時: 平成21年11月23日(月・祝) 13:30〜17:30(予定)
2. 開催場所: 東京国際フォーラム ホールD7
http://www.t-i-forum.co.jp/function/map/
3. プログラム: 別紙参照
4. 主催: 宇宙航空研究開発機構
5. 参加に関して:
  • 定員:約220名(参加無料、事前申込みが必要)
  • 参加申込みURL(ただし、参加申込みは11/6から受付け開始):
    http://iss.jaxa.jp/topics/2009/11/iss_symposium.html
  • 参加に関する問合せ先:
    国際宇宙ステーション利用の成果 国際シンポジウム運営事務局
    エクスカリバー株式会社
      TEL:03-6215-8506  FAX:03-6215-8700
      E-mail:iss_sympo@jaxa.jp



別紙

国際宇宙ステーション利用の成果 国際シンポジウム
〜“私たちの暮らし”と「きぼう」の利用〜
(平成21年11月23日(月・祝)@東京国際フォーラム D7ホール


時間 プログラム
13:30-13:35 開会挨拶(JAXA)
13:35-15:35
(120分)
ISS利用に向けた取り組みと社会貢献(座長:澤岡昭/JAXA技術参与)

  1. NASA(米国航空宇宙局)の取組み
    〜米国有人宇宙探査計画検討専門委員会報告を受けて〜
    Mr.Mark Uhran(Assistant Associate Administrator for ISS, Office of Space Operations, NASA /HQ)
  2. JAXAの取組み
    白木邦明(JAXA理事 有人宇宙環境利用ミッション本部長)
  3. 米国におけるISS利用研究の成果(コロイド研究分野)
    Prof. David A. Weitz Ph,D
    (Department of Physics, Harvard University)
  4. 日本における「きぼう」利用研究の成果
    〜インフルエンザウィルスへの挑戦〜
    朴 三用
    (横浜市立大学大学院 生命ナノシステム科学研究科准教授)
  休憩
15:45-17:25
(100分)
私達の暮らしと“きぼう”の利用(座長:向井千秋/JAXA宇宙生物医学室長)

  1. 長期滞在、「きぼう」実験の成果と波及効果
    (1)高齢化社会と宇宙飛行士予防医学(大島博/JAXA主幹研究員)
    (2)宇宙放射線と重粒子線治療(大西武雄/奈良県立医科大学教授)

  2. 若田宇宙飛行士とのパネルディスカッション
    (若田宇宙飛行士、大島主幹研究員、大西武雄教授、向井室長)
    ・宇宙と地上とのつながり、宇宙実験(宇宙での研究)の効果
    ・宇宙飛行士が宇宙にいることの意味
ISS計画への科学者メッセージ(Iss Advocasy Meeting開催報告)
  澤岡昭(JAXA技術参与)
17:25-17:30 閉会挨拶
※質疑応答の時間を持つ予定です。


参考 講演者、対談者情報

(1)Mr. Mark Uhran (Assistant Associate Administrator for ISS, Office of Space Operations, NASA /HQ)

  • 米国オーガスティンレポートを受けたNASAの対応、2016年以降に向えたISS利用活動についての発表を想定。
(2)Prof. David A. Weitz Ph,D (Department of Physics, Harvard University)
  • 2次元コロイド合成実験(BCAT)で、Inc.8から今日まで長期に宇宙実験を実施。
  • コロイド実験において顕微鏡による動的凝集現象の観察に用いるため、目標補足固定技術を開発。これを脳腫瘍などの患者に対する放射線治療に応用(特許を取得)
  • Biophysical Journal2009、Nature 453, 499-503 (22 May 2008) Phys. Rev. Lett. 96, 028306 (2006)などインパクトファクターの高い雑誌に数多く発表
(3)横浜市立大学大学院 生命ナノシステム科学研究科准教授 朴三用(パク サンヨウ)
  • 専門分野:構造生物化学、生物物理学、創薬化学
  • 抗ウイルス剤の開発に向けて取り組んできたRNA合成酵素の構造解析の研究成果と、「きぼう」での最新の宇宙実験結果(7月〜10月搭載実験)とつなげ、「きぼう」を使った社会貢献につながる具体例として紹介。
(4)奈良県立医科大学教授 大西武雄(オオニシ タケオ)
  • 経歴:日本放射線影響学会会長、国際癌治療増感研究会会長歴任。現在、日本ハイパーサーミア学会理事長、太陽紫外線防御研究会会長、日本放射線研究連合会長
  • 「きぼう」で行った宇宙でのがん抑制遺伝子の働きの解明実験(哺乳動物培養細胞における宇宙環境曝露後のp53調節遺伝子群の遺伝子発現)の研究成果を紹介するとともに、“重粒子線によるがん治療への波及効果”について紹介いただく。