プレスリリース

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「第7回航空機による学生無重力実験コンテスト」
実施テーマの選定結果について

平成21年11月16日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、大学生等を対象に「第7回航空機による学生無重力実験コンテスト」の実験テーマ募集を行いました。
 有識者によるテーマ選定委員会で学生ならではの独創性や無重力環境を活かしているかなどの基準を踏まえて審査した結果、38テーマの提案から、下記のとおり無重力実験を実施する5テーマを選定しましたので、お知らせします。

1. 選定テーマ名
テーマ名 代表提案者
(代表提案者学校名)
地上での比較実験が可能なビデオクリップ教材の開発 鈴木 麗(東京学芸大学)
重力変化が血流量と自律神経活動に及ぼす影響 永友文子(京都大学)
結露の表面伝播 藤田 彩(お茶水女子大学)
微小重力における中空層の伝熱特性に関する研究 星川 力(東京大学)
微小重力下における超音波による水の霧化に必要な周波数 櫻田健太(北海道大学)

2. 今後の予定
  • 平成21年11月〜2月  提案者による実験装置の製作・技術調整
  • 平成22年3月  航空機実験の実施、データ解析、成果速報


(概要)
 本コンテストは、無重力実験への学生の参加を通じて、宇宙環境利用への理解・関心を深めると共に、将来の宇宙開発を担うべき人材の育成に寄与することを目的としています。
 航空機を放物線飛行させることで、機内には約20秒間の無重力(無重量)状態が作り出せます。学生自身で実験装置を製作して航空機に搭乗し、この無重力状態を利用した科学・技術・教育・芸術など様々な分野の実験を行います。



参考

第7回航空機による学生無重力実験コンテスト 選定テーマ


区分代表
提案者
所属実験テーマ名実験概要
課題 鈴木 麗 東京学芸
大学
地上での比較実験が可能なビデオクリップ教材の開発 小中学生の力に関する学習に役立つ画像を取得するために振り子、ループコースター等を使った実験を行う。
自由 永友文子 京都大学 重力変化が血流量と自律神経活動に及ぼす影響 加重力、微小重力時の「血流量」と「自律神経活動」の変化や相互関係を明らかにするために、血流量・心拍測定および解析を行う。
自由 藤田 彩 お茶の水
女子大学
結露の表面伝播 微小重力下での結露の表面伝播挙動を観察し、地上との違いを明らかにする。
自由 星川 力 東京大学 微小重力における中空層の伝熱特性に関する研究 熱対流が発生しない条件下での中空層の伝熱特性(熱抵抗)を把握する。シミュレーション結果を検証する。
自由 櫻田健太 北海道
大学
微小重力下における超音波による水の霧化に必要な周波数 超音波を使い、微小重力下で液体が霧化する条件を把握する。地上との違い、表面張力の影響を明らかにする。

※自由区分:自由な研究分野・領域で、学生ならではの実験提案
※課題区分:学校等で使用できる実験映像の取得および教材化を目的したテーマ