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「お届けします!あなたのメッセージ、暁の金星へ」
〜「あかつき」メッセージキャンペーン〜
の募集期間延長について

平成21年12月17日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、金星への関心を高めていただくとともに、2010年度にH-IIAロケットにより打ち上げる予定の金星探査機「あかつき」に親しみを持っていただくために標記キャンペーンを行っています。
 これまで多数の応募をいただきましたが、さらに多くの皆様のお名前やメッセージなどを金星にお届けすべく、募集期間を2週間延長することにいたしました。
 つきましては、新たな募集期間や応募方法を以下のとおりご案内します。お正月休みの機会にぜひご応募ください。


  1. 新たな募集期間
     2009年10月23日(金)〜2010年1月10日(日)
     ※当初は2009年12月25日としていた締切を2010年1月10日に延長

  2. これまでの応募状況
     個人からのインターネットでの応募をはじめ、学校単位・学級単位での団体応募などが寄せられており、科学館等でも寄せ書きの集約が進められています。また、若田光一宇宙飛行士をはじめとするスペースシャトル(STS-127)のクルーの皆さん(Mark Polansky船長と、David Wolf氏、Thomas Marshburn氏の両ミッションスペシャリスト)、歌手の平原綾香さん、漫画家の松本零士さん、小山宙哉さん(講談社モーニング連載「宇宙兄弟」著者)といった著名人からもメッセージをいただいています。

  3. 応募方法
    (1)インターネット
     個人単位の申し込みは、インターネットで募集します(郵便、FAX、メールによる申し込みはできません。ご了承下さい)。
      日本語ページ: http://www.jaxa.jp/event/akatsuki
      英語ページ: http://www.jaxa.jp/event/akatsuki/index_e.html
      携帯用ページ: http://mobile.jaxa.jp/

    携帯用ページ(JAXAモバイル)のQRコード。
    携帯電話で読み取ってご利用ください。

     名前やメッセージなどを送信すると、右のような「参加証明書」が発行されます。証明書は一度しか表示されません。お手元に保存されたい方は証明書をクリックしてダウンロードしてください。

    • ※メッセージは必須ではなく、名前だけでも応募できます。
    • ※ひらがなや漢字、カタカナなどが使えますが、文字化けする可能性のある半角カタカナや機種依存文字はお控えください。
    • ※インターネットでの募集について、集計及び金星探査機「あかつき」に搭載するメッセージシートの個人情報保護は、世界天文年2009日本委員会が行います。
    • ※メッセージは、広報普及目的でホームページや冊子などで紹介させていただくことがあります。著作権は原則としてJAXAに帰属するものとします。

    (2)郵便
     日本国内の数十名以上の規模の団体(学校・幼稚園、企業、自治体、同好会、科学館、イベントなど)に対しては郵送でも募集します(あくまで目安ですので、数十名未満でも応募できます)。団体申し込みでは、用紙に入る範囲でなるべく大きな字ではっきりとメッセージ等(イラスト等も可能ですが印字は白黒となります)と団体名を記載したものをA4の用紙にコピー(サイズが異なる場合にはA4サイズに縮小又は拡大コピー)し、裏面にキャンペーン参加者の数、代表者の住所、氏名、メールアドレス(メールアドレスが無い場合には返送用はがき(官製はがきか50円切手を添付し、表面に代表者の送付先を明記)を同封)を記載の上、下記へ郵送して下さい。

    〒229-8510 神奈川県相模原市由野台3-1-1
    JAXA宇宙科学研究本部 「あかつき」キャンペーン事務局

    • ※応募いただいた団体には、受付確認として事務局より電子メール送信又ははがきを返送します。
    • ※メッセージそのものは返送しません。メッセージやイラストなどは、広報普及目的でホームページや冊子などで紹介させていただくことがあります。(紹介されたくない個人情報等をメッセージやイラストに記載することはお控え下さい。)著作権は原則としてJAXAに帰属するものとします。
    • ※メッセージは、大幅に縮小してアルミプレートに印刷したものを搭載します。
    • ※団体からの募集、集計及び「あかつき」に搭載するメッセージシートの個人情報保護は、JAXA宇宙科学研究本部(ISAS)が行います。

(本件に関する問い合わせ先)
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 広報・普及係  Tel.042-759-8008
同 「あかつき」キャンペーン事務局   Tel.042-759-8646



(参考) 金星探査機「あかつき」について

○金星とは
 金星は太陽と月を除けば全天で最も明るく輝く天体です。「明けの明星」や「宵の明星」などと呼ばれ、古くから親しまれてきました。西洋では美の女神ビーナスにたとえられています。
 金星は、大きさや太陽からの距離が地球に近く、約46億年前に地球と似た過程で作られた双子のような惑星と考えられていますが、その環境は地球とはかなり違っています。海はなく、大気は濃い二酸化炭素からなり、この二酸化炭素による温暖化のために460℃という灼熱の世界となっています。また、惑星自体はほとんど自転していないにもかかわらず、上空では硫酸の雲が時速400kmという速さで東から西へと流れています。

○金星探査機「あかつき」の概要
 金星探査機「あかつき」(PLANET-C)は、火星探査機「のぞみ」(PLANET-B)に続く日本の惑星探査計画で、金星の大気の謎を解き明かすことを目指しています。
 探査機は、2010年度に打ち上げられたのち、約半年かけて金星周回軌道に到達し、その後約2年間かけて金星の大気を観測する予定です。


(画像提供:池下章裕)

○期待される成果
 金星は「地球の兄弟星」と言われ、大きさや太陽からの距離が地球に近いにもかかわらず、金星は大量の二酸化炭素に包まれて灼熱の世界となっており、硫酸の雲が浮かぶ、地球とはまったく異なる環境です。なぜそうなったのかの原因が分かれば、地球の誕生や気候変動を解明する手がかりが得られます。つまり地球環境を理解する上で最も重要な探査対象なのです。この「あかつき」は、そのような金星探査の時代の先駆けとなるものです。 「あかつき」は、金星表面からの距離300kmから8万kmまで変化する楕円軌道に投入されます。この距離の違いを利用して、金星全体の気象現象や地表面を広い範囲で調べたり、金星から宇宙空間へと逃げ出す大気の観測や雲のクローズアップ撮影を行います。また金星表面には毎秒100mにも達する「スーパーローテーション」と呼ばれる暴風が吹き荒れていますが、これまでこの自転速度の60倍にも及ぶ風速が発生する原因は気象学的にも理由がつかず、金星最大の謎とされてきました。「あかつき」では、雲の下の大気や地表の様子までを赤外線による観測を行ってその謎の解明に迫ります。その他、これまで確証のつかめなかった金星での雷の放電現象や、火山活動の有無等を調査することもミッションに含まれています。この計画によって、日本は惑星探査の新たなパイオニアとなることを目指します。