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準天頂衛星初号機「みちびき」の準天頂軌道投入について

平成22年9月27日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成22年9月11日20時17分(日本時間、以下同様)に種子島宇宙センターから打ち上げた準天頂衛星初号機「みちびき」について、ドリフト軌道から準天頂軌道に投入するための軌道制御を9月21日から実施してきました。最終の軌道制御を9月27日6時28分から約50秒間にわたり実施しました。
 その後の軌道計算により、中心経度約135度の所定の準天頂軌道に投入したことを確認しました。
 軌道計算結果は、次のとおりです。

決定値
遠地点高度 38,950km
近地点高度 32,618km
軌道傾斜角 41.0度
周期 23時間56分
ドリフト率 0.03度/日 (東方向)


 今後、技術実証実施機関等(*1)と協力して搭載機器等の初期機能確認を約3ヵ月間行う予定です。

(補足)
・ドリフト軌道 準天頂軌道に投入される一歩手前の軌道、軌道高度や傾斜角(赤道面との角度)は準天頂軌道と同等であるが8の字中心経度が日本上空でない。ドリフト軌道投入後、数日かけて8の字の中心位置を日本上空に移動させる調整を行い、最終的な「準天頂軌道」に投入する。
・準天頂軌道 静止軌道と同じ軌道周期(23時間56分)を持ちつつ、日本の緯度に相当する軌道傾斜角と、日本上空での高度を高めた楕円形状により、8の字の地上軌道を描きつつ、衛星が日本上空に長時間留まることができる様にした軌道。


*1 機関名:国土地理院(GSI)、産業技術総合研究所(AIST)、情報通信研究機構(NICT)、電子航法研究所(ENRI)、衛星測位利用推進センター(SPAC)