プレスリリース

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第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)の
クリティカル運用期間の終了について

平成24年5月19日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)の所定の軌道への投入及び高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)初期ランアップ(※1)が完了し、重要なイベントが正常に終了したことから、クリティカル運用期間を終了致します。
 現在、衛星の状態は正常です。

 今後、第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)の観測軌道となる「A-Train(※2)軌道」への投入を約45日かけて行うと共に、初期機能確認(※3)を約3ヶ月間行う予定です。

 今回の第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)の打上げ及び追跡管制にご協力、ご支援頂きました関係各方面に深甚の謝意を表します。


(補足)
※1:AMSR2を初期の回転数(4rpm)へ移行させる設定です。

※2 :A-Train(The Afternoon Constellation)概要については、別添に示します。

※3:衛星全体及び観測センサ等の搭載機器の機能確認を実施する運用です。



別添

A-Train概要(A-Train:The Afternoon Constellation)

A-Trainとは、高度約700km、昇交点通過地方平均太陽時13時30分付近を観測軌道とする複数衛星から構成されるNASA主導の地球観測衛星のコンステレーションです。各国の衛星が協力して地球全体を観測するシステムで、日本から初めて「しずく」が参加します。
現在A-Trainに参加しているAqua(米NASA)、CloudSat(米NASA)、CALIPSO(米NASA/仏CNES)、Aura(米NASA)とともにほぼ同一軌道上で飛行し、約10分以内に同地点を観測します。




≪A-Train(衛星コンステレーション)参加衛星≫
  • Aura(NASA(米国)2004年7月15日 打上げ)
    地球大気の組成、化学反応、ダイナミクスを解明するための観測データを取得する衛星
  • CALIPSO(NASA/CNES(米国/フランス)2006年4月28日 打上げ)
    エアロゾルや雲が地球の気候に与える影響を解明するための観測データを取得する光学ライダー衛星
  • CloudSat(NASA(米国)2006年4月28日 打上げ)
    雲が地球の気候に与える影響を解明するための観測データを取得する電波レーダ衛星
  • Aqua(NASA(米国)2002年5月4日 打上げ))
    ラテン語で水(アクア)を意味する。大気中及び海からの水蒸気、雲、降雨、海氷、土壌水分等の様々な地球の水循環に関する観測データを取得する衛星


A-Trainの情報(英語)につきましては、以下のURLをご覧ください。
http://atrain.gsfc.nasa.gov/