高速再突入実験機(DASH)については、昨日深夜から本日未明(日本時間)までの鹿児島宇宙空間観測所における第一可視において、同実験機の軌道、搭載機器等の状態の確認、5回にわたる分離コマンドの送信等を行ったところであります。
また、第二可視(日本時間5日23時頃〜6日4時頃)における分離作業を行うべく、引き続き現在に至まで同実験機のロケット側搭載部の一部から分離させる可能性について、同実験機の搭載計算機の回路設計にまで踏み込んだ検討を実施してきたところでありますが、同実験機の分離の手段はないものとの結論に至りました。
このような判断に立って、最終的に、本高速再突入実験機(DASH)に係わるミッションは、残念ながら中止のやむなきに至ったところであります。
なお、未分離の原因については、現在、所内で原因究明に必要なデータの収集・整理を開始しておりますが、今後、宇宙開発事業団の協力も得つつ「高速再突入実験(DASH)調査特別委員会」において鋭意調査検討を行ってまいります。
本実験の実施に当たり、ご協力を頂いた関係諸機関ならびに多くの関係の方々に深甚の謝意を表します。