プレスリリース

宇宙科学研究所 このプレスリリースは宇宙科学研究所(ISAS)が発行しました

平成14年度第1次観測ロケット実験について
S-310-31号機、32号機


平成14年8月4日
宇宙科学研究所

 主として,夏期の夕方から夜半にかけて高度100km付近に出現するスポラディックE層に伴うイレギュラリティの生成機構の解明を目的としたS-310-31号機は平成14年8月3日23時24分上下角72度で,また,同32号機は同日23時39分上下角70度で発射されました。
 ロケットの飛翔及びタイムシーケンスはすべて順調で,ヨーヨーデスピナーは31号機は発射後55秒,また,32号機は発射後60秒に作動し,31号機は60秒後32号機は65秒後に開頭が行われました。31号機は発射後3分13秒に最高高度152kmに,また,32号機は発射後2分50秒に最高高度117kmに達し,両機は約7分後に内之浦東南東海上に落下しました。
 搭載機器は正常に作動し,分極電界の空間分布,スポラディックE層と背景電離層の電子密度,電子温度,中性大気の風速,ビーコン電波を用いた電子密度観測等を実施しました。また,VHFレーダー観測,MUレーダー観測,大気光イメージング観測などの同時地上観測を行いました。
 光学班は31号機は発射後55秒まで32号機は60秒までロケットを追跡しました。
 本日の天候は晴れ,地上風4m/秒,気温24℃でした。

 これを持ちまして,宇宙科学研究所の平成14年度第1次観測ロケット実験はすべて終了しました。関係各方面のご協力に感謝致します。


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