プレスリリース

宇宙科学研究所 このプレスリリースは宇宙科学研究所(ISAS)が発行しました

平成14年度第2次大気球実験について


平成14年9月10日
宇宙科学研究所

 平成14年9月9日(月)7時00分に平成14年度第2次大気球実験の第3号機であるB5-138号機を三陸大気球観測所より放球しました。
 気球は、平均速度310m/分で正常に上昇し、ジェット気流が強い高度16kmで上昇を止め、放球後5時間54分に三陸大気球観測所東方200kmに達した時点で再上昇させ、放球後7時間2分に三陸大気球観測所東方180km、高度25.Okmで水平浮遊状態に入りました。その後、気球は西方に進行し、船越湾上空に達した20時40分に指令電波を送信し、観測器を気球から切り離しました。観測器は、釜石湾東方20Km海上(東経142°06’、北緯39°16’)にパラシュートで緩降下しました。観測器および気球は、9月10日に全て回収されました。
 本実験は、気球高度を一定に保つためのオートレベルコントロールの飛翔性能試験を目的として行われました。本システムは、本年度計画されている南極周回気球に搭載され、20日から1ヵ月の飛翔コントローラとして使用される予定になっているものです。全飛翔中、オートレベルコントロールシステムをはじめ搭載機器は全て正常に動作しました。飛翔中、排気弁の操作により数回に渡り擬似日没状態を模擬し、本システムが正常に動作することを確認するとともに、本当の日没に対しても正常に動作することを検証することができました。
 放球時の地上気象状況は、天候:霧、風速:0.5m/秒、気温:18.5℃でした。


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