平成15年5月9日に打ち上げられた第20号科学衛星「はやぶさ」(MUSES-C)は、その後順調に飛行を続けており、現在搭載機器の点検を順次行っているところです。その一環として、昨5月27日よりイオンエンジンの着火試験を開始致しました。
臼田宇宙空間観測所(UDSC)を送受信局、相模原深宇宙管制センター(SSOC)を運用管制局として、日本標準時平成15年5月27日19時30分より同日の運用を開始した「はやぶさ」は、姿勢変更を含む準備作業を行った後、4基搭載されているイオンエンジンスラスタのうちの1基(スラスタC)に21時40分着火、21時59分までの19分間エンジン内で正常にプラズマが生成されることを確認しました。
本スラスタにプラズマ加速のための高電圧をかけて推力を発生させる試験及び他の3基のスラスタに対する同様の試験は、明日以降順次実施する予定です。
なお、イオンエンジンの本格運用は6月中旬頃を予定しております。