プレスリリース

航空宇宙技術研究所 このプレスリリースは航空宇宙技術研究所(NAL)が発行しました

小型超音速実験機(ロケット実験機)の対策検討結果について


平成15年1月16日
航空宇宙技術研究所

 航空宇宙技術研究所が平成14年7月14日に豪州ウーメラ実験場において実施した小型超音速実験機(ロケット実験機)の第一回飛行実験は、打ち上げ直後の実験機の脱落により失敗に終わりました。失敗原因については、相原康彦東大名誉教授を委員長とする原因調査委員会によって、同10月11日に報告書がまとめられました。この報告をうけて航空宇宙技術研究所は、後藤昇弘九州大学教授を委員長とする対策検討委員会を設置し、技術的対策等について検討してまいりましたが、このたび報告書が取りまとめられました。
 報告書は、失敗の直接的原因が発生した背景について製造メーカ内の担当部門間の連携不足等にあったと分析するとともに、飛行実験システムの技術的問題点および開発体制上の問題点について、改善すべき事項と対策の方針についての提言を行っています。技術的項目については、実験失敗の主原因となったロケット搭載計算機部分の改修等を必須項目とする一方、試験方法の改善などをさらなる信頼性向上のために対処すべき事項として挙げています。また、開発体制については、担当部門の責任の明確化と部門間連携の強化をはかり、信頼性向上のために航技研ならびにメーカの体制を見直すことを提言しています。
 航空宇宙技術研究所は、この報告をうけて、失敗の再発防止につとめるべく具体的な対策を行う所存です。

小型超音速実験機(ロケット実験機)対策検討報告書(PDF : 158KB)


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