プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

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技術試験衛星VII型(ETS-VII)「おりひめ・ひこぼし」の運用状況について

平成12年10月5日

宇宙開発事業団

 宇宙開発事業団が平成9年11月28日に打ち上げた技術試験衛星VII型(ETS-VII)「おりひめ・ひこぼし」については、当初計画した実験ミッション終了後も、搭載した機器の長期的な劣化傾向等を把握するための運用を継続しています。

 平成12年10月5日の午前8時5分頃の運用において、衛星の姿勢制御方式が、定常の制御モード(ホイール制御モード)からスラスタ制御モードへ移行していることが確認されました。原因は、ピッチ軸制御用ホイールの異常と推定しております。

 衛星の状態が安定していたため、ホイールの健全性を確認した後、本日14時49分頃の運用において、コマンドによりホイール制御モードへ復帰させました。

 なお、本推定原因による異常事象の発生は今回で2回目であり、宇宙開発委員会(平成12年7月12日「ETS-VIIホイールの異常現象について」)において報告したとおり、ホイールのベアリング部における摩擦の増加によるものと推定しております。