宇宙開発事業団
本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
ケネディー宇宙センター(KSC)において実施した、日本実験棟「きぼう」船内実験室、国際宇宙ステーション(ISS)本体側第2結合部(ノード2)実機及び米国実験棟模擬装置の組合せ試験(MEIT-III:Multi-Element Integration Test-III)の結果を報告する。
平成16年3月まで、KSCにおいて保管前の機能点検・試験を行い、平成16年4月より保管に入り、打上げ約1年前よりスペースシャトル搭載に向けた作業を実施する。
主な確認項目 | 確認結果 | |
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1 | ノード2の電力機器から船内実験室に安定して電力を提供できること。 | ・正常に電力が供給されることを確認した。 ・電源系の特性(ノイズ、インピーダンス等)を計測し良好であることを確認した。 |
2 | 米国実験棟の中枢コンピュータと船内実験室のコンピュータ同士がノード2を経由し、通信を確立できること。 | ・起動試験及び全試験期間を通じて、システムコンピュータ同士の通信を確立でき、コマンド及びテレメトリを正常に伝送できることを確認した。 |
3 | 「きぼう」軌道上組立て時にノード2/米国実験棟から船内実験室の初期起動用コンピュータ、管制制御コンピュータ、冷却システム、環境制御システムを順次確実に起動できること。 | ・軌道上組立時の起動手順(通常手順及びバックアップ手順)に従い、船内実験室の初期起動用コンピュータ、管制制御コンピュータ、及び各サブシステムの搭載機器を正常に起動でき、動作することを確認した。 ・低温(4.5℃)及び中温(17.2℃)の2系統の冷却水の循環も正常に動作した。 ・環境制御システム(温湿度調整、空気循環)も正常に起動し動作した。 ・不具合(操作端末の起動時にソフトウェア起動エラー)が発生したが、再起動後には正常に動作した。 |
4 | 宇宙飛行士の生命に危機を及ぼす火災や気圧低下等の異常事態発生時の警告警報が、短時間に「きぼう」船内実験室と他のモジュール間で相互に伝達できること。 | ・警告・警報機能試験を実施し、信号が正常に伝達できることを確認した。 |
5 | 「きぼう」ロボットアーム操作用に使用するカメラ映像が、ノード2を通して米国実験棟で処理され、船内実験室に伝達できること。 | ・ビデオ信号インタフェース試験を実施し、カメラ映像が処理され正常に伝達できることを確認した。 |
6 | 「きぼう」実験装置の実験データが大容量光ファイバー伝送システムによりノード2経由で、米国実験棟へ伝送できること。 | ・高速データ(光ファイバー)伝送試験を実施し、データを正常に伝送できることを確認した。 ・中速データ(Ethernet)伝送試験を実施し、データを正常に伝送できることを確認した。 ・低速データの通信系統(1553Bバス)も機能していることを確認した。 |
7 | ノード2と船内実験室を接続する配線ケーブル・ダクト等が干渉なく結合できること。 | ・実機配線ケーブル・ダクトを使用し、NASA宇宙飛行士により結合できることを確認した。 |