プレスリリース

このプレスリリースは宇宙開発事業団(NASDA)が発行しました

プリント

環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)の
海上風観測装置(SeaWinds)の初画像公開について

平成15年2月25日

宇宙開発事業団

 米国航空宇宙局(NASA)/ジェット推進研究所(JPL)が開発した、環境観測技術衛星「みどりII」搭載の観測センサ、海上風観測装置(SeaWinds)による解析画像が、NASA/JPLによって公開されましたのでお知らせ致します。

 発表の画像は、1月28日と29日にSeaWindsが取得した観測データを米国カルフォルニア州のNASA/JPLにおいて処理、解析したものです。海洋上の風向・風速、海氷分布、陸域の様子などを地球規模で読みとることができます。

 SeaWindsは海洋上に吹く風の向きと速さを、毎日、高精度で観測することを主目的としたセンサで、大気と海洋の相互関係を捉え、地球規模の気象システムを明らかにするとともに、天気予報の精度向上などに貢献することが期待されています。

 今回のデータ取得は、「みどりII」の初期機能確認試験の一環として実施したものです。今後SeaWindsは、機器の校正作業など総合的な確認試験を予定しています。




海上風観測装置(SeaWinds)の初画像



宇宙開発事業団(NASDA)が打ち上げた環境観測技術衛星「みどりII」(ADEOS-II)に搭載されているNASA/JPLの海上風観測装置(SeaWinds)の解析画像。
1月28日から29日に得られたデータで作成したこの画像は、大陸を緑、極地方の雪氷を水色からピンク、海氷を灰色で表しています。色と明るさの違いは氷の融け方、地表面の凹凸の変化や植生に関係しています。
1月28日のある12時間の間に測定された海上風速は、青を風速が遅い方、赤を15m/s(30ノット)に対応させて示しています。黒い矢印は、風向を示しています。海上の白く抜けた部分は、Seawinds観測幅の隙間にあたり、観測データがないことを示しています。