本日開催された宇宙開発委員会において、下記のとおり報告をいたしました。
第3回世界水フォーラムについて
- 開催日程:平成15年3月16日(日)〜23日(日)
- 開催場所:京都・大阪・滋賀各会場
- 目的:世界水フォーラムは、世界の水問題の専門家、学会、国際機関が中心となって1996年に設立された世界水会議(WWC:World Water Council)によって提唱され、1997年、2000年に開催。水問題の持続可能な解決を推し進めるため、次の行動へつなげるために参加者が集う。第3回水フォーラムでは、日本政府(国土交通省)の主催により閣僚級国際会議を開催。
- 主催:第3回世界水フォーラム組織委員会
- 共同議長:
橋本龍太郎 第3回世界水フォーラム運委員会会長
ムハマド・アブザイド 世界水会議会長
- 主要な構成
- フォーラム:31のテーマによる300以上のセッションから成る。
- 閣僚級会合:22・23日に京都国際会館で開催。閣僚級宣言を採択予定。
- 水に関するフェア:水にかかわる展示会、展覧会、音楽会等。
期待される成果 - 第3回水フォーラムにおけるNASDAのメッセージ -
「宇宙からの全球水循環観測の重要性」
持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)実施計画の具体的なフォローアップを提案し、その実現のための協力関係を構築する。
第三回水フォーラム NASA/NASDA セッション
「宇宙からの全球降水観測」
3月19日(水) 9:00-11:30am 於 グラン・キューブ大阪
「水と情報」テーマの下、NASAと共催で各国宇宙機関、国際研究計画及びユーザ団体の参加を得て開催。水フォーラム参加者のコミュニティ、ひいては国際社会による理解を深め、協力関係を構築する。
<プログラム>
- 開会挨拶(住 明正教授、東京大学/NASDA)
- 基調講演(古濱洋治、NASDA)
- 全球水循環観測のための国際共同観測・研究
- 宇宙機関・研究計画及びユーザ報告
- 全球降水観測計画 (Arthur Hou, 米国航空宇宙局(NASA))
- 欧州の全球降水観測計画 (欧州宇宙機関(ESA))
- 気候変動研究と全球降水観測 (世界気候研究計画(WCRP))
- 国際洪水ネットワーク (IFNet)
- アジアにおける全球降水観測の利用 (Deren Li, 中国リモートセンシングセンター(NRSCC)、Vibulsreth Suvit,タイ地理情報・宇宙技術開発機関(GISTDA) )
- データシステム・サービスに関するデモンストレーション (CEOS情報システムサービス作業部会/NASDA/IFnet)
- ディスカッション
全球降水観測計画(GPM)の概要 参考
- 1機の主衛星と8機の副衛星群により3時間毎の全球降水観測を行う計画
- 日本は、二周波降水レーダ(DPR)の開発、H-IIAによる打ち上げでGPMに参加
その他の水フォーラムへの取組み 参考
■ 展示
- 京都会場 (京都国際会館イベントホール)
テーマ:「宇宙からの全球水循環観測」
隣接の「川と水」(国際洪水ネットワーク(IFNet)※)と共同展示。
- 大阪会場 (場所:インテックス大阪、対象:一般(入場無料))
テーマ:「地球をとりまく水の今、そしてこれから宇宙開発事業団のとりくみ」
※ 国際洪水ネットワーク(IFNet)・・・洪水の被害を減らす活動や知識の共有、支援のため、国土交通省が中心となって設立される国際ネットワーク。その一環として、地球観測衛星の情報を用い、降雨予測及び洪水予測を行うIFNetグローバルフラッド・アラート(洪水警報)システム構想を検討中。
■ 関連分科会
- 3月17日(日)AM (京都)水と気候セッション(東大小池教授ほか)
- 3月19日(水)AM (京都)「洪水」IFnetセッション(「川と水」委員会)
- 3月20日(木)AM (京都)科学技術パネル