小型実証衛星「マイクロラブサット1号機」

運用終了

プロジェクト概要


プリント

明日の技術者を育てるハンドメイド衛星
小型ながら役割は大きい「マイクロラブサット」

「μ-LabSat(マイクロラブサット)」1号機は、2002年12月14日、種子島宇宙センターからH-IIAロケット4号機によって打ち上げられた小型衛星です。重量わずか50kg、サイズも約70cm×約50cmときわめてコンパクト。しかも、JAXAの若手職員によるハンドメイドと異色の存在です。
その目的は、技術者の人材育成と設計・組み立て・試験技術を習得するため。開発や運用の各工程も若手職員が自ら実施し、搭載ソフトウェアもJAXAですべて製作しました。さらに、最新民生部品の活用という観点から、機器製作はJAXAの設計に基づいて、専門業者に依頼しました。つまり、高機能で低コストの小型衛星を効率よく製作するためのテストケースでもあるのです。このようなさまざまな試みによって、日本の宇宙開発技術は、また新しい一歩を踏み出しています。
そして、当初予定よりも3年半長い運用を経て、2006年9月27日に停波作業を行い、衛星の運用は終了しました。同衛星で培われた小型衛星技術が民間の衛星開発にも生かされるよう、今後社会還元に努めます。


主要諸元

国際標識番号 2002-056D
打ち上げ日時 2002(平成14)年12月14日 10:31
打ち上げロケット H-IIAロケット4号機
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
形状 688mφ×635mmHの八角柱(分離後515mm)
質量 約68kg(分離後約54kg)
軌道 太陽同期準回帰軌道
軌道高度 767km〜811km
軌道傾斜角 98.7度
軌道周期 約100分