民生部品・コンポーネント実証衛星「つばさ」

運用終了

プロジェクト概要


プリント

短期間でより高性能な衛星を開発する
民生部品・コンポーネント実証衛星「つばさ」

民生部品・コンポーネント実証衛星「つばさ」(MDS-1)は2002(平成14年)年2月4日、種子島宇宙センターからH-IIAロケット試験機2号機によって打ち上げられました。2003年9月25日に停波コマンドを送信し、同27日、つばさからの電波の発信が停止していることを確認し運用終了としました。
民生部品・コンポーネント実証衛星は、開発のリスクや先端的な新規開発要素が大きい機器・装置等を開発する前に、実際の人工衛星を利用して、基礎データの取得や機器の機能の検証を目的とした衛星のことです。
また開発期間の短縮化とコストの低減化を図るため、新機能を持たせた機器とこれまで実績のある機器との組み合わせになっています。これには進歩の著しい民生部品を宇宙開発事業に転用するという面もあり、衛星をはじめとした将来の宇宙機の高性能化とコストの低減化、コンポーネントの小型軽量化に大きな意味を持ちます。
さらに、実用化されている民生部品を用いることで、開発にかかる時間も同時に短縮できます。「つばさ」では、従来別々に行っていた衛星システム・ミッション機器・追跡管制システム・実験評価システムを一体として開発し、開発着手から打ち上げまで通常7〜8年かかる衛星開発が約3年ほどで済みました。


主要諸元

国際標識番号 2002-003A
打ち上げ日時 2002(平成14)年2月4日 11:45
打ち上げロケット H-IIAロケット試験機2号機
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
形状 展開型太陽電池パドルを有する箱型
重量 約480kg
軌道 静止トランスファ軌道
軌道高度 近地点209km/遠地点35204km
軌道傾斜角 29.1度
軌道周期 約11時間
姿勢制御方式 太陽指向スピン安定方式