理事長挨拶・定例会見

平成19年7月
平成19年5月 理事長定例記者会見 立川理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします。
日 時:平成19年7月17日(火)13:30-14:15
場 所:JAXA 東京プレゼンルーム

トピックス
・STS-117ミッションが完了し、国際宇宙ステーション(ISS)の組立てが進展
・パリで宇宙機関間協定を締結
・フランス国立宇宙研究センター(CNES)との定期会合を開催
・宇宙日本食の認証
・タウンミーティング
・JAXAクラブ
・内部体制(1.新コンセプト衛星検討チーム、2.宇宙用部品総合対策検討チーム、3.アジア協力推進室)
・今後の計画

STS-117ミッションが完了し、国際宇宙ステーション(ISS)の組立てが進展

6月23日にSTS-117ミッションが完了し問題なく無事に終了しました。途中過程では色々と有りましたが無事帰還しております。ISSの組立ては着実に進展しており、太陽電池パネルも無事設置されました。今後の日本の「きぼう」の打上げも順調にいくものと期待しています。


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パリで宇宙機関間協定を締結

先月、パリで様々な国の宇宙機関と協定を締結しました。NASAとは月・惑星探査関係の書簡を交換しました。欧州宇宙機関(ESA)とは宇宙用部品に関して協定を締結しました。日本だけのマーケットでは小さいので、ヨーロッパと協力することで、宇宙産業の市場の拡大につながると期待しています。ロシア宇宙庁(FSA)とも宇宙機関間協定を締結しました。


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フランス国立宇宙研究センター(CNES)との定期会合を開催

JAXAとCNESの間で定期会合を設けており、今回はパリで実施しました。5つのワーキンググループの議長から報告を受けました。また、今回の会合で、月・惑星探査のワーキンググループを作ることになりました。世界的にも月への関心は高い状況です。


宇宙日本食の認証

6月27日、29品種の日本食をNASA基準に照らして認証しました。日本人飛行士だけではなく、全宇宙飛行士に宇宙日本食を提供できることを期待しています。7月10日のJAXAシンポジウムでは試食会を行いました。宇宙での宇宙飛行士の関心事は食事、運動、エンターテイメントの順となっています。食事については、地球上と同じようなものを食べたいという希望があります。食事の内容はジェミニの時代(1962年-66年)に比べて進歩しました。今回認証された宇宙日本食は、あまり新しい技術はないという声もありますが、実際はいろいろな工夫がなされています。宇宙食は、宇宙空間に持っていった時、周辺に害を与えないことが条件で、煎餅、海苔等は粉が飛び散るので宇宙空間に持ち込むのは難しいので、似たようなものをどうつくるかで知恵が必要です。現在の宇宙食はアメリカ200種類、ロシア100種類と言われています。宇宙日本食ももっとバラエティーを増やしたいと思っています。


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タウンミーティング

今年のタウンミーティングは、6月23日の釧路を初めとして、年間10回開催する予定で対象地域が決まりました。今年1年間、開催計画に沿って進めていきます。


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JAXAクラブ

7月2日にJAXAクラブを開始しました。基本はお子様に宇宙に関心を持ってもらうことです。日本宇宙少年団に入会しているのはお子様の一部ですし、集まって行動することが中心です。JAXAクラブは個人的に知りたいことを勉強する機会を作ろうということで、インターネットを活用して、バーチャルで実施します。ニュース配信、質問も受け付けます。是非、会員登録をしていただきたいと思います。お子様には両親の了解をもって登録をお願いします。


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内部体制(?新コンセプト衛星検討チーム、?宇宙用部品総合対策検討チーム、?アジア協力推進室)

  1. 新コンセプト衛星検討チームについて
    衛星について、従来の発想を超える革新的な新コンセプト衛星を考えるための検討チームを発足しました。衛星の多様化、コスト削減、製作期間短縮などを期待しています。
  2. 宇宙用部品総合対策検討チームについて
    欧州宇宙機関(ESA)との協定を契機として、宇宙用部品の安定的な調達を可能にするための検討チームを発足しました。
  3. アジア協力推進室について
    アジア協力推進室を設置しました。アジア太平洋地域宇宙機関会議(APRSAF)を通してセンチネルアジアを構築し、災害に関する協力を着実に進めて参ります。センチネルアジアには19カ国52機関が参加しています。アジアの要望を聞くとロケットより衛星に関心があり、日本が少しでも支援できればと考えています。協力は衛星の利用が中心となると思いますが、開発も含めて検討して参ります。

今後の計画