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 また宇宙教育を遂行することは単に理科教育の一翼を荷うというにとどまらず、宇宙開発の重要さを知らしめるためのいわゆる広報効果が大きい。従って宇宙教育は上記のような目的を達するようにカリキュラムを作り、教材を用意すべきであろう。そのカリキュラムは小・中学生、高校生、大学生の対象によって何を、何年後に期待するかによって異なることは当然である。大学生に対する宇宙教育については、既に日本国内で大学教官らによって多くの継続的なプログラムが走っており(たとえば東海大学が主として行ったアラスカでのロケット実験、東大を中心とするキューブサット、北海道工業大学のロケット実験、および複数校のカリフォルニアの砂漠における衛星コンテスト参加など)、私たちは側面からこれらの活動を応援することはあっても、実際に行動する必要は無いと考える。私たちが行わなければならない宇宙教育は、小学高学年から高校までを対象にした主な2種類の活動である。まずそのひとつは私たち宇宙に直接従事するものが彼らの前で行う活動であり、もうひとつは学校の教師の支援である。前者の宇宙開発の最前線にたっている研究者の話は講義を受けるものに、単に知識を与えるというのみにとどまらず、聞くものの人生に対する考え方にも影響を及ぼしており、今後も是非継続されるべきものであるが、個人のつてで依頼されてきたこれまでの講演に加えて、講演依頼を組織的に系統的に受付けるシステムを作る必要がある。


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高校生を対象とした体験学習プログラム「第3回君が作る宇宙ミッション」の募集用ポスター(2004年8月16〜20日開催)

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「コズミックカレッジ・キッズコース」では工作・実験などを通じて親子で宇宙開発を学ぶことができる

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