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 このような世界が一足飛びにやってくるとはとても思えませんが、本来の意味で再使用がそのメリットを発揮する、あるいはこれらの需要に見合う大きな投資が得られる状況をどうやって作るかが、次のゴールとしてわれわれの考えることでしょう。
 ロケットの技術者の立場では、「こんな技術を試したいので再使用ロケットを作ろう」などという発想をしがちですが、技術だけでは進まないのは明らかです。ロケット屋の自己満足でなく、再使用のメリットが世の中に認知されて、需要が成熟するというサイクルを何回か経なければ、このような大量高頻度の未来の需要をまかなっている状態が作れないのは当然でしょう。
 このゴールに至るのに何年かかるかという質問をよくされますが、技術的な面だけであれば、適切な投資がなされればそんなに遠い将来ではないと思います。問題は、世の中に受け入れられて、みんながこういう世界を作りたいと思って需要が盛り上がる状況を作れるかどうかにかかっていると思います。投資の額は何兆円という規模でしょうが、このような需要が生み出すメリットはこれをはるかに上回るものです。






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