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運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1R)/H-IIAロケット7号機の打ち上げに成功しました。 記者会見報告
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写真津田義久
株式会社ロケットシステム(RSC)代表取締役社長


予定通り衛星が分離されたと聞き、これで運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1R)の打ち上げと再々着火実験の両ミッション達成のための第一関門を無事通過することができたとほっとしているところです。この後、MTSAT-1Rが静止軌道に投入されて航空管制、気象観測に活躍されること、ならびに再々着火実験が計画どおり遂行されることを祈っております。

これまで、関係各方面からいただいたご支援・ご協力に感謝いたします。特にH-IIAロケットの信頼回復に向け、1年間にわたり難しい作業を成し遂げてこられたJAXAをはじめRSC、三菱重工、石川島播磨重工、IHIエアロスペース、川崎重工など、7号機の製作・開発に携わってこられた各社の技術者、現場の作業員の方々に、心から敬意を表する次第です。ありがとうございました。
写真筒井 弘 RSC常務取締役

今回、私ども株式会社ロケットシステム(RSC)は、はじめての「打ち上げサービス」という契約のもとにロケットを打ち上げました。
今までは、JAXAさんから機体を受注し製造を請け負って、ロケットが完成したところで納めており、RSCの役割はメーカーさんにその他の機体もまとめて発注してコストを下げることでした。この場合、JAXAさんが自分たちのロケットを自分たちの手で打ち上げるという形になっていましたが、今回のH-IIAロケット7号機は、RSCのロケットの打ち上げをJAXAさんにお願いしたという格好になります。
衛星に関しては、国土交通省さんがスペースシステムズ/ロラール社と契約して製造した運輸多目的衛星新1号(MTSAT-1R)を受け取ってロケットに組み込み、打ち上げて静止トランスファー軌道に投入することがRSCの仕事でした。
ロケット打ち上げにおいて新しいミッションを達成することができたと思っております。
写真浅田正一郎
三菱重工業株式会社主幹プロジェクト統括


三菱重工のみならず、かかわったすべての関係者が、ホッとしています。
まだ肩が凝っているほど、非常に大きなプレッシャーを感じていましたから、衛星分離のアナウンスが流れた瞬間に“解放された”ともいいますか、本当に気持ちが楽になりました。打ち上げが成功するまでは非常に苦しいのですが、“ロケット野郎”は、この極度な緊張から急に解き放たれた時の快感というのをやめられません。
この1年3カ月、JAXAさん、RSCさん、メーカーの関係者は、休日返上、昼夜問わず作業に追われ、かなり苦しかったのは事実です。それがようやく報われたと感じています。それぞれの家族にも迷惑をかけていましたので、今回の成功で感謝に代えられるかなと思っています。
今後は、日本のロケットを世界に誇れる信頼性を備えたロケットにまで高めていきたいと思っています。

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