ご覧いただいているページに掲載されている情報は、過去のものであり、最新のものとは異なる場合があります。
掲載年についてはインタビュー 一覧特集 一覧にてご確認いただけます。



タイの地球観測衛星の情報をアジア太平洋州の国々へ  タイ国家地理情報・宇宙技術開発機関(GISTDA) 長官  トンチャイ・チャルパッド(Dr. Thongchai Charuppat)
かつてタイでは自然災害といえば洪水だけでした。しかし今では洪水と共に土砂崩れが起きるようになりました。そして夏には山火事と旱魃(かんばつ)が問題になります。時には津波の被害も起きています。タイは熱帯地方にありますから、雨期になると必ず洪水が起きて大きな問題になります。雨が降るということは、空が雲に覆われているので、「RADARSAT」や「だいち」などレーダーを使って観測出来る衛星からのデータはとても重要で、タイにとっては不可欠です。「センチネル・アジア」に参加したことで、私たちは2006年にタイ北部で発生した洪水の際に、日本の地球観測衛星「だいち」のデータをもらうことができました。このデータはとても役に立ちました。

今後私たちは、まず、データ解析の分野で「センチネル・アジア」に貢献していきたいと思っています。タイでは、独自の衛星データ受信設備で「だいち」をはじめ、NOAA、MODIS、LANDSATなど、多くの衛星のデータを受信出来ます。ですから複数の衛星の情報を使って、災害の前と後の状況を比較出来るようなデータを「センチネル・アジア」に提供するつもりです。さらに2007年11月にはタイの地球観測衛星「THEOS」を打ち上げる予定です。運用がはじまれば、災害時に「THEOS」からのデータを、無償で「センチネル・アジア」に提供するつもりです。また、「センチネル・アジア」のワークショップや研修、会議を開催するなど、人材育成面でも貢献していきたいと思います。

Back