プレスリリース

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超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)による
初のブロードバンド・インターネット実利用に向けた実証実験について

平成21年11月2日

宇宙航空研究開発機構

 宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と東京都小笠原村(以下、小笠原村)は、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)を使用し、デジタル・デバイド(情報格差)地域である小笠原村の村民を対象としたブロードバンド・インターネット通信実験を実施しますので、お知らせいたします。 本実験は、JAXAと小笠原村との共同研究プロジェクトである「小笠原村でのインターネットブロードバンド環境実証実験」の一環として行うものです。小笠原村では、平成23年度に海底ケーブル敷設を予定しており、インターネット回線を含む通信回線がブロードバンド化する計画となっております。本実験では、小笠原村の既存の通信回線を「きずな」のブロードバンド通信回線に切替えて、小笠原村の村民が利用し、小笠原村の将来のブロードバンド化に向けて事前の利用実証を実施するものです。

  1. 目的
     現在、小笠原村と本土間での電話やインターネットなどの通信回線は、商用衛星を利用しています。その通信回線の伝送速度は、上り回線で約2Mbps、下り回線で約10Mbpsとなっています。これに対し、「きずな」の伝送速度は、上下回線ともに155Mbpsであり、小笠原村の既存回線と比較し、上りで約80倍、下りで約16倍もの高速回線となります。
     本実験は、小笠原村内の光ファイバー回線網を、「きずな」の通信回線を使って本土のインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)に接続するというネットワークの構築と、初の長時間連続運用によるシステム安定性の評価を行うものです。
     また、小笠原村の村民の方々に「きずな」のブロードバンド・インターネット環境を利用してもらい、その利便性についての評価をいただくことにより、「きずな」実験システムの運用性に関しても検証したいと考えております。(実験概要は別紙参照) 


  2. 接続期間
      平成21年11月15日(日)〜平成21年11月24日(火)


  3. 利用者
      東京都小笠原村(父島)の村民  (人口:2,031人/世帯数:1,101(H21.9.1現在))



別紙



【通信実験概要図】