プレスリリース

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)とブラジル国立宇宙研究所との
森林の減少及び劣化に由来する排出の削減等(REDD+)の
協力に関する意向書の締結について

平成22年11月8日

宇宙航空研究開発機構
ブラジル国立宇宙研究所

 宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)及びブラジル国立宇宙研究所(以下、INPE)は、今般、JAXAの陸域観測技術衛星「だいち」を利用した森林の減少及び劣化に由来する排出の削減等(REDD+)(*1)の協力に関する意向書を結ぶことで合意しました。
 これに伴い、8日、JAXA立川理事長とINPE Camara所長は、JAXAの東京事務所において協力の意向書に署名を行いました。
 REDD+の取組みについては、先般、名古屋市で開催された森林保全と地球温暖化に関する閣僚級会合において、先進各国による途上国への支援強化を軸とした2012年までの共同作業計画を策定することで合意されました。JAXAは、これに貢献するため、本意向書により、「だいち」の合成開口レーダのデータが、熱帯林の測定に有効であることをINPEと共同で検証していく予定です。
 JAXAは「だいち」で撮像したアマゾン上空の合成開口レーダの画像をINPEの地上受信局に送信し、INPEは、リアルタイムでの違法伐採監視を含む科学的利用に活用します。さらに、REDD+における森林減少と劣化の状況を正確に把握し、森林が保有する炭素量を正確に算出するために、JAXAとINPEはアマゾンにテストサイトを選定し、JAXAが提供する「だいち」の合成開口レーダの高解像度データと、INPEが提供する現地観測データ等を比較して、精度を検証します。


(C)JAXA

署名後の様子
(左から、INPE Camara所長、JAXA立川理事長)



*1 REDD+
開発途上国における森林の減少及び劣化による排出の削減並びに森林保全、持続可能な森林経営及び森林炭素蓄積の増加の役割(バリ行動計画(決定1/CP13))。