物質・材料研究機構
宇宙開発事業団
独立行政法人物質・材料研究機構(理事長:岸 輝雄)では、知的基盤の充実に向けた取り組みの一環として、宇宙関連の材料の特性取得と信頼性向上を図り、宇宙関連材料強度データシートを平成15年2月26日付けで発行する。
今回発行するのは、『No.0 宇宙関連用材料強度特性データシート作成計画』、『No.1 Ti-5Al-2.5Sn ELI 合金(φ180鍛造材)の極低温破壊靱性および高サイクル疲労特性データシート』および『No.2 アロイ718溶接継手の破壊靭性および低サイクル疲労特性データシート』であり、宇宙関連材料強度データシートとしては初めての発行となる。
このプロジェクトは、クリープと疲労データシートで30年以上の実績がある物質・材料研究機構を中心に、宇宙開発事業団、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所の宇宙3機関連携・協力事業として推進しているものである。
1999年11月のH-II 8号機の打ち上げ失敗の事故調査において、チタン合金やニッケル基超合金の使用環境状態下の強度特性データが十分には整備されてなく、主に米国航空宇宙局(NASA)や物質・材料研究機構が発表していた製造条件の異なる同一合金の材料特性を参照していたことを踏まえて、実使用材料の特性を取得するために、データシートの整備を開始した。
材 料 | 発行時期 |
Ti-5Al-2.5Sn ELI 大型鍛造材 | 2003/2.26 |
Alloy 718 EB-溶接材、低サイクル疲労 | 2003/2.26 |
Ti-5Al-2.5Sn ELI 小型鍛造材 | 2004/1 |
Alloy 718 EB-溶接材、高サイクル疲労 | 2004/3 |
Alloy 718 鍛造材&鋳造材 | 2005/3 |