軌道再突入実験「りゅうせい」(OREX)は、H-IIロケット打ち上げ型有翼回収機(HOPE)の研究開発の一環として実施する飛行実験の一つであり、軌道からの大気圏再突入に耐える飛行体の設計・製作技術を蓄積するとともに、地上での試験では取得が困難な再突入時の各種データを取得することにより、HOPEの開発に役立てることを目的としています。
軌道再突入実験はH-IIロケットにより打ち上げられ、地球を一周回した後、大気圏に再突入します。実験機は再突入に関する実験データを取得、送信した後、中部太平洋上に着水します。
実験機の打ち上げは1994年2月4日に実施され、各種データの取得に成功しました。
OREXはHOPEの研究開発の一環として実施する飛行実験の一つです。OREXではHOPE開発の際のクリティカルな技術課題のうち、特に大気圏再突入に関する下記のデータの取得を目的としています。
OREXで使用する実験機は鈍頭円錐形状をしており、再突入時に空力加熱を受ける機体の前面には、HOPEで使用を予定している耐熱、熱防護材料であるカーボン・カーボン材やセラミックタイルを使用しています。実験機の各部には、温度センサや圧力センサが装着されています。
ノーズ曲率半径 | 1.35m |
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機体外径 | 3.40m |
全高 | 1.46m |
質量 | 約865kg(打ち上げ時)、約761kg(再突入時) |