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新年にあたって
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
			理事長 立川敬二
			たちかわ けいじ
			1962年、東京大学工学部電気工学科を卒業し、日本電信電話公社(現在のNTT)に入社。'78年に、米マサチューセッツ工科大学経営学部修士コースを修了する。NTTアメリカ社長などを歴任し、'98年にNTT移動通信網(現NTTドコモ)代表取締役社長に就任。'04年6月に同社取締役相談役となる。同年11月15日、JAXA理事長に就任した。また、'01〜'04年11月まで宇宙開発委員会の非常勤委員を務める。工学博士。岐阜県大垣市出身。
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 近年、人間があまりにも進歩しすぎたためか、地球の持続可能性の問題が指摘されています。今後、長期にわたって地球が存在し、人類のみならず生物が生存するためには、その環境を維持しなくてはなりません。また、地震や台風など、人間が克服できていない自然現象をいち早く予測し、対応できる仕組みを整えることも必要です。その点で、宇宙は人間の安全にかかわる多くのことに貢献できると思っています。さらに長期的な目で見ると、人類が、地球上だけでなく、他の惑星などにも生存圏を拡大できるといいのではないでしょうか。
 長い歴史を持つ日本の宇宙開発は、これまで着実に進展し、世界のために尽力してまいりました。私は、今後より一層、世界に寄与する宇宙開発を目指したいと考えています。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は挑戦することを忘れず、世界貢献の一端を担いたいと思っています。


H-IIA打ち上げ再開

日本の宇宙輸送の柱であるH-IIAロケット。6号機の事故原因究明および対策も完了し、リターン・トゥ・フライトの準備は整った 事故対策の基本は、信頼性を上げることでした。JAXAは、過去において信頼性に対する取り組みが弱かったことを厳粛に受け止め、総点検を実施しました。私が宇宙開発委員として報告を受けていた時にも、点検項目はおおむね良好に推移していると評価していましたし、JAXAの理事長となって詳細に検討された結果を見て、総点検が終了したことを確認しました。宇宙開発委員会の勧告に対する取り組みも十分できていますし、あとは射場での試験で最終確認をする段階に来ていると判断した次第です。
 また、今回特に新しい取り組みとして、第三者的な目からのチェックを受けることもできるようになりました。これは、JAXAにとって大変有効なことだと思っています。



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