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宇宙開発は世界で協調して進めていくべきです。
最も具体的なものは、国際宇宙ステーションでしょう。完成までまだ数年かかりますが、実験の場としてさらに活用される日が待たれています。今後も国際宇宙ステーションにかかわる打ち上げ、補給、人員の交代など国際的に協調していかなければなりません。また、実験や研究テーマを各国で出し合い、実行していくことも大事だと思っています。
かつて宇宙開発は冷戦時代のアメリカとソ連の競争によって進歩しましたが、今や地球国家という観点で考える時代となりました。今では、アメリカとロシアが国際宇宙ステーションで力を合わせていますし、日本やヨーロッパも協力していますので、今後とも一層この協調関係を強化する必要があると思います。
「地球環境サミット」も国際協調の流れのひとつです。世界の首脳が集まり、今まで人間が害した地球環境の復旧を図ろうとしています。この分野でも宇宙は大いに利用できます。日本の宇宙開発は、国際宇宙ステーション同様、地球環境サミットでもその一翼を担うようになるでしょう。
また、アジアでも宇宙に関心を持ちはじめている国が増えています。その中で先行している日本は、今後もアジアを牽引していく国として、その役割を果たしていくべきです。覇権を争うのではなく、アジア地域の各国の協調を促す先駆者としての役割を担うべきだろうと思っています。
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