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カリフォルニア州モハベ砂漠にある航空宇宙開発および特殊複合材料の開発を行う企業。数々の革新的な航空機設計やプロジェクトを成し遂げており、中でも、無着陸・無給油世界一周を達成した航空機「ボイジャー」は、世界を驚かせた。また、政府機関、民間企業を問わず、有人および無人航空機の設計、開発、組み立て、試験の支援を行っており、クライアントには、NASAや米海軍、ビーチ・エアクラフト社、マクドネル・ダグラス社、ノースロップ・グラマン社など多数。過去にはNASDAや富士重工との共同開発も行った。現在はトヨタ自動車とのプロジェクトが進行中である。 |
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—— スペースシップワンの成功が、既存の宇宙産業に与えた影響をどのようにお考えですか?
スペースシップワンは、これまでの宇宙産業になかった偉業を成し遂げました。それは将来、商業的な有人弾道宇宙飛行※につながっていくものです。私たちは、先駆者的な役割を果たし、可能性を模索し始めたわけですが、これからは非常に高度な安全性が求められることになります。
ですが、私は、今回の成功がいわゆる既存の宇宙産業に影響を及ぼすものだとは思いません。なぜなら、弾道飛行はこれまでに1962年と63年に行われただけで、40年間も無視され続けた試みで、前例がないものだからです。
※ 地上から高度100kmの高さは、地球と宇宙の境界とされている。「弾道飛行」は、地球を周回しない飛行のこと。
—— 技術的に最も難しかったことは何でしょう?
私たちは、わざわざ挑戦しなくてもいいような新しいことに挑んだわけですが、それは、「私たちが挑戦して成功させなければ、今後の宇宙旅行産業が目標とする安全性に達することはできない」という点で重要だったからなのです。私たちが目指す安全なシステムにとって、余裕のあるリラックスした状態で大気圏に再突入することは非常に重要な課題だったわけですが、結果的には恐れていたほど難しいものではありませんでした。
一番難しかったのは、新型のハイブリッドロケットモーターだと思います。まったく新しいものでしたからね。
—— 成功するまでには、数々の失敗があったと思いますが、どのように解決されたのですか?
それは、どのように安全性の問題を克服したのかということになるでしょう。
私たちは、非常に素晴らしい解決法を持っています。とりわけ新しいことでははなく、現在の飛行機と同様の基本的な安定性と操縦性を備えていればいいのです。商業機なら非常に安定した飛行が可能なはずです。現在開発中のスペースシップツーには、より安定した飛行を実現するための修正が施されています。
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